オペアンプ(演算増幅器)の種類
両電源 / 単電源 / Rail-to-Rail オペアンプ
オペアンプ(演算増幅器)の種類としては、入出力電圧範囲の違いから「両電源オペアンプ」、「単電源オペアンプ」、「Rail-to-Railオペアンプ」の3つに大きく分けられます。各オペアンプの入出力電圧範囲は下図のようになります。
両電源オペアンプ
オペアンプは一般的に0Vに近い微小信号を増幅する事が多いため、両電源オペアンプで0Vの入力が必要な場合は、VEEをマイナス1.5V以下にすることが必要となります。この事から、負電源を用いるケースが大半で、正・負両方の電源が必要である事から、両電源オペアンプと呼ばれています。
単電源オペアンプ(グランドセンス)
0V付近の信号を入力する場合、両電源(汎用)オペアンプを使うと負電圧が必要となりますが、この負電圧を使用しなくても入力が可能となるオペアンプが単電源オペアンプです。グランドレベルの入力信号まで動作可能なことからグランドセンスオペアンプとも呼ばれています。
Rail-to-Railオペアンプ(入出力フルスイング)
昨今の省エネ化に伴い、セットでは低電圧で駆動するものも多くなっています。オペアンプも同様に低電圧での動作が必要になりますが、VCC電圧が5V近くにまで落ちてくると、単電源オペアンプではVCCより1.5V低い電圧までしか入力できなくなり不便な状況がでてきます。そこで入力電圧がVEEからVCCまで振れても、正常動作するRail-to-Railオペアンプが登場しました。
電源電圧(VEE~VCC)範囲での入出力が可能なので、入出力フルスイングオペアンプとも呼ばれています。
各種オペアンプの応用回路例については下記リンクからアプリケーションノートをご覧ください。
次ページは、オペアンプにとって大きな課題であるノイズの特性について、その定義を説明します。