サステナビリティ マネジメントロームのサステナビリティ
ロームグループのサステナビリティ
CSR(企業の社会的責任)の重要性が叫ばれるようになってから、企業には提供する「モノ」や「サービス」のQCDS(製品品質=品質、コスト、納期、サービスなど)だけではなく、企業運営全体の品質である「経営品質」が確保されているかどうかも、問われています。ロームグループにおいてはこの両方を満たすことを「会社の品質」と捉え日々取り組んでいます。
そして、社会の変化を的確にとらえ、お客様をはじめとする世界中のステークホルダーの皆様から選ばれる企業を目指し、「会社の品質」をさらに向上させるべく、ロームグループでは、創業当時より「企業目的」「経営基本方針」などの目的・方針を具現化し、サステナビリティの取り組みを進めてまいりました。
ロームグループが掲げるこの「企業目的」「経営基本方針」には、事業活動を通じて社会をより豊かにしていきたいという強い思いが込められており、社員一人ひとりが業務を実践する際の土台となっています。また、この目的・方針を基盤としてステークホルダー毎に「ロームグループサステナビリティ方針」を定め、社員にとってより具体的で確実に実行しなければならない倫理上の行動ルールとして「ロームグループ行動指針」を定めています。
「企業目的」「経営基本方針」などの目的・方針は今後も不変ですが、「ロームグループサステナビリティ方針」「ロームグループ行動指針」は、ステークホルダーとの対話や国際規範の変化に応えて進化させていくものと捉えております。CSRに取り組むと共に、社会課題を解決するCSVを生み出すサステナビリティ経営を進めることにより、社会からの信頼・企業の持続的な発展に繋げてまいります。
ロームグループ サステナビリティ方針
われわれは、「企業目的」「経営基本方針」などの目的・方針に則り、グローバルな視点で誠実・公正かつ透明性のある事業活動を行い、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて取り組み、社会の持続的な発展に貢献します。また、以下の通りあらゆるステークホルダー(利害関係者)の、皆様と双方向のコミュニケーションを通して良好な関係を構築し、社会からの信頼を得て、企業の持続的な発展を目指します。
お客様 | われわれは、お客様に対しては、優れた品質、性能を有する商品と適時的確なサービスを安定的に供給することにより、お客様の満足と信頼を得ることを目指します。また、お客様への誠実な対応を心がけ、商品の安全性を最優先し、それに関する情報の適切な開示に努めていきます。 |
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お取引先様 | われわれは、お取引先様に対しては、公正で合理的な基準によってお取引先様を選定すると共に、お取引先様との信頼関係を大切にし、対等かつ公正な取引を行い、お互いが繁栄することを目指しています。 |
社員 | われわれは、社員に対しては、安全・快適で働きやすい職場環境を確保すると共に、人間性と個性を尊重し、公正で明るい職場をつくり、一人ひとりの働きがいを高めることを目指しています。 |
株主・投資家の皆様 | われわれは、株主・投資家の皆様に対しては、継続的な企業価値の向上を実現させ、適正な利潤を確保することにより、株主・投資家の皆様へ還元することを目指すと共に、積極的かつ幅広いIR活動を通じて説明責任を果たしています。 |
社会・地域の皆様 | われわれは、社会・地域の皆様に対しては、各国、地域社会との交流を深め、それぞれの文化、慣習を尊重し、共に発展できる関係を目指します。また、社会貢献活動や文化・芸術活動などの実施または支援活動を行い、事業活動を通じた地球環境保全活動を積極的に行います。 |
2030年の達成を目指し、策定されたSDGs(Sustainable Development Goals)の期日まであと10年を切りました。依然として世界は地球温暖化、気候変動による大規模自然災害、食料・水不足、人権問題などといった社会課題の渦中にあり、これまで以上に深刻化している課題も存在します。全てのステークホルダーの皆様と共に持続可能な社会を実現していくためには、これらの課題にバリューチェーン全体を通じ、取り組むことが重要です。
また、ロームグループではこのSDGsを事業活動に結び付けることが、社会と企業の共通価値であるCSVの実現につながると考えています。そしてCSVを具現化し企業と社会を発展させるため、様々なステークホルダーの皆様とグローバルに対話の機会を設け、ロームグループのサステナビリティ重点課題を定め、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に積極的に貢献しています。
サステナビリティ マネジメント体制
ロームグループでは、以下の通り、サステナビリティ課題に関する取り組みを推進するためのマネジメント体制を構築しています。
具体的には、取締役会及びサステナビリティ経営委員会、EHSS統括委員会とEHSS統括委員会傘下の8つのマネジメントシステムで構築しています。
取締役会は、サステナビリティ経営委員会と連携し、サステナビリティに関する方針・方向性・長期目標等について議論しています。さらに、決定した内容をEHSS統括委員会に落とし込み、実現に向けた活動が行われているかを監督しています。
また、EHSS統括委員会は、経営の執行権限を持つ取締役とそれに準ずる権限を持つ執行役員及び、事業本部責任者、各マネジメントシステムの責任者から構成されています。EHSS統括委員会は、8つの下部マネジメントシステム(リスク管理・事業継続、サプライチェーン、労働、倫理、安全衛生、環境、情報、品質)を司り、それぞれのPDCAが適切に回っているかを定期的に確認しており、その結果は適宜取締役会へ報告、相談を行っています。
EHSS統括委員会の事務局であるサステナビリティ推進室は、EHSSマネジメントシステムを司り、各マネジメントシステムが適切に運用されているかどうかを、内部監査等を実施して確認することで、サステナビリティマネジメントの精度の維持向上を図る役割を担っています。
2023年度は、毎月1回、サステナビリティ経営委員会を開催し、TCFDやガバナンス強化策、人的資本にまつわる指標などのサステナビリティ課題について議論を深めました。
ロームグループでは、上記サステナビリティマネジメント体制に基づいて、各専門部会や社内関連部署、グループ会社と協力し、PDCAサイクルを回すことでマネジメントシステムの認証を取得しています。
これらの活動を通じて「会社の品質」をさらに向上させステークホルダーの皆様から選ばれる企業を目指しています。
マネジメントシステムの取得・運用状況
テーマ | マネジメントシステム認証/顧客要求 | |
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製品品質 | 品質 | ISO 9001 |
自動車産業向け 品質/機能安全 | ISO/TS 16949 IATF 16949 ISO 26262 |
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経営品質(事業活動の品質) | 環境 | ISO 14001 |
労働安全衛生 | ISO 45001 | |
情報セキュリティ | ISO/IEC 27001 | |
労働・安全衛生・環境・倫理マネジメントシステム | RBA※1VAP監査※2 |
1 RBA行動規範は、エレクトロニクス産業、または電子機器が主な部品である産業、およびそのサプライチェーンにおいて、労働環境が安全であること、そして労働者に対する敬意と尊厳を持って処遇すること、さらに環境への責任と共に、業務を倫理的に行うための基準を規定しています。
2 VAP監査:VAPとは「Validated Audit Process」の略。RBA行動規範に対する第三者監査のこと。
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