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軽負荷モード

軽負荷モードとは?

軽負荷モードとは、出力電流をあまり使っていない時の効率を良くする技術です。DC/DCコンバータなどでは、バーストモードと呼ばれる事もあります。

軽負荷モードのイメージ

スイッチング方式のAC/DCやDC/DCコンバータの出力電圧は、ON/OFFのスイッチングによる電圧チョッピングとコンデンサの平滑化により、目的の安定した電圧値として供給されます。
しかし、このスイッチング時のON/OFFのタイミングには一瞬もれ電流(貫通電流)が発生してしまいます。つまり、単位時間あたりのON/OFFタイミングが多いほど、もれ電流による損失が大きく、効率が悪くなってしまうというわけです。
周期が一定(PWM制御)の場合、ON/OFFの時間比の変化はあっても、その回数は単位時間あたり一定です。そのため自己消費電力量も一定となり、軽負荷時にはこのスイッチング時のもれ電流による損失で効率が低下します。そこで、そんなに電流を使ってない時は、周波数変調(PFM制御)で周期を長くゆっくりとすることで、ON/OFFの単位時間あたりのスイッチング回数を減らし、損失を減らします。この技術を軽負荷モードと言います。

軽負荷 【PWM方式とPFM方式】

【PWM方式とPFM方式】

電流を使っている高負荷時は周期が一定のPWM制御、電流を使わない軽負荷時は周期を変えるPFM制御、と状況によりPWMとPFMを使い分けることで、さらなる効率アップの対応がとれます。

■PWM <Pulse Width Modulation> (パルス幅変調):
周波数一定で、入力電圧から、出力相当分をスイッチをONにして取り出す制御方式。
■PFM <Pulse Frequency Modulation>(パルス周波数変調):
ON時間を一定にして、周波数を変える(OFF時間を変える)ことで出力相当分を取り出す方式。逆のOFF時間を一定としてON時間を変えるタイプもあります。

PWMとPFM

PFM方式は出力電流量により周波数を変えることで効率には優れていますが、そのスイッチング時に発生するノイズが不定期となってしまいます。このような周波数の特定できないノイズは除去しにくく、ノイズ対応に関しては周波数一定のPWMの方が断然取扱いやすくなります。
このように、ノイズではPWM、効率ではPFMと双方トレードオフ関係となっており、ノイズ発生の多い高周波で駆動する高負荷時はPWM、あまり電流をつかわない低負荷時はPFMといいとこ取りの使い分けをすることで、少しでも効率を上げることができます。

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