電流センサ
電流センサとは?
電流センサとは?
電流センサは、回路に流れている 電流値を測るセンサのことをいいます。
電流の検出方法
流れている電流を検出する方法として、下図のように抵抗検出型と磁場検出型に大きく分けられます。
【電流検出方法と特徴】
- 抵抗検出型
- シャント抵抗による電圧降下を電流に変換します。実装が簡単かつ安価で扱いやすい反面、抵抗での電力損失による発熱が大きいことがデメリットとなります。
- 磁場検出型
- <コアあり>
電流線に流れる電流により、コアに発生する磁場の大きさを測定することで、電流値を計測します。この方法は非接触で電力損失は少ないが、コアが大きいため実装面積が大きいことが課題です。 - <コアなし>
流れる電流のまわりに発生する磁界をホール効果で電圧(ホール電圧)に変換し測定することで、電流値を計測します。ホール効果により発生する電圧は小さいため、ICはホール素子と増幅回路で構成されています。IC内に電流を引き込む必要があるため電力損失が発生してしまいます。
MI電流センサ
上述の磁場検出型における実装難易度(コアあり)や電力損失(コアなし)のデメリットを解消するものとして、ROHMはMI(Magneto Impedance)素子を利用した磁場検出型の非接触型電流センサを開発しました。
MIセンサは特殊なアモルファスワイヤを使用し、その磁気インピーダンス効果を応用した次世代センサで、その特長としてあげられるのが、超高感度な磁気検出能力です。
ホール素子に対して桁違いな感度を有しており、磁気の微小な変化も高精度に測定が可能です。このためパッケージ内に電流を引き込まなくても、非接触かつ高精度に電流検出(磁気検出)が可能となります。
【電流センサの構造比較 (ローム調べ)】
このようにMI電流センサは非接触で電流測定ができるので、電力損失は少なく、実装面積もさらに小さくすることが可能となります。