common_css

integral-technologies_title_cms

すり合わせ技術

integral-technologies_main_cms

要素技術を結集し、価値を最大化できる開発力

本記事は、ROHM Group Integrated Report 2024に掲載されたものです。

ロームが注力する「パワー」「アナログ」領域の競争力の源泉は、顧客のニーズを踏まえ、「回路設計」、「レイアウト」、「プロセス」といった自社のプロセスの特長を理解し、最適設計することです。また、組み立てにおいても放熱設計やパッケージ技術、測定技術など総合的な技術の最適化が大きな強みとなっています。
この技術の最適化を実現するのが、「すり合わせ技術」です。国内外で活躍する開発や製造部門のエンジニアが一体となって、それぞれが専門とする要素技術やノウハウを結集し、高いレベルですり合わせることで、顧客や市場ニーズに合った付加価値の高い商品を開発しています。

要素技術

プロセス

顧客の要望や期待を熟知した設計エンジニアとすり合わせながら、将来必要となる製造プロセスを開発します。ウエハプロセスは、耐圧やサイズ、素子特性に合わせて最適につくり込んでいきます。パッケージは、顧客のセットにおける実装環境に適した小型かつ放熱特性の良い構造につくり込んでいきます。例えばフリップチップパッケージなどのパワー半導体は、大電流を供給できるよう、チップとパッケージの接続抵抗を低減するためにレイアウトとのすり合わせが重要となります。

レイアウト

回路設計エンジニアから受け取った回路図をウエハにつくり込む際、回路機能や性能を満足させ、無駄のないチップサイズに入れ込むことが要求されます。システムを理解した上で、回路性能を十分に発揮できるよう、ばらつきなどを考慮して素子やブロックの配置、配線の引き回しを行います。これは、ノイズや静電気などの外的要因による誤動作を防ぐため、信頼性を担保する技術となります。

要素技術

回路設計

仕様設計する際には、顧客の要望をヒアリングするだけでなく、システムやアプリケーションがどのような環境で使用され、どのような動作や機能を期待されているかを調査、把握します。その期待される仕様に対し、最適なプロセスやパッケージを選定します。回路設計は仕様、電気的特性に対してばらつきを考慮し、十分に動作マージンの取れた回路設計技術が求められます。特にアナログ技術はトランジスタの一素子ごとのプロセス特性を考慮し、回路を組み立てていきます。

Voice 社員の声

付加価値の高い商品を開発するという強いマインドで、すり合わせ技術の高度化に挑戦

Voice 社員の声

常識にとらわれない次世代の生産ラインを構築。私はIntelligent Power Devices(IPD)と呼ばれる半導体スイッチのProduct Marketing Engineer(PME)業務を行っています。商品の市場トレンドを的確に見極め、お客様のニーズを先取りした開発を行う仕事です。
IPDは製造プロセス、パッケージ、回路設計の各エンジニアのすり合わせによってできた商品です。また、従来では両立が困難だった発熱抑制と低オン抵抗を実現できています。これはロームが半導体メーカーとして60年以上にわたる歴史のなかで蓄積してきた技術や能力があったからこそ可能となりました。この技術は負荷短絡時や発熱時に、より高いレベルの保護を提供し、自動車や産業機器用途などに幅広く採用されており、安全性や快適性の向上に役立っています。ロームのエンジニアは、経験・要素技術・ノウハウなどを集結し、顧客や市場ニーズに合った付加価値の高い商品を開発するというマインドを持っています。また、長年にわたって積み上げてきた技術を集結し、すり合わせ技術を生かして、顧客価値を最大化する商品・ソリューションの提案・徹底した顧客サポート体制を持っているのがロームの大きな強みだと思っています。今後は、省エネや小型化に寄与する商品の開発を進め、エネルギー問題の解決や環境負荷の低減に貢献したいと考えています。また、自社ならではの開発力に磨きをかけられるよう、高度専門人財の育成に力を入れていきたいと思います。

*PME:Product Marketing Engineerの略。先端技術を熟知し、新商品開発権限を有する人財。商品開発部に紐付き、その開発組織で開発する商品の企画と売り上げの両方に責任を持つ職種。

New_company localNavi.js

New_company common.js

New_company modaal.js