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資源循環の取り組み環境マネジメント

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水リスクへの対応

水リスクの把握及びその対応

大量の水を使用する産業である半導体製造において、水資源の確保・循環は事業の生命線であると同時に、自然資本を活用して事業活動を行っている企業が、社会に果たす責任として取り組まなくてはならない重要な課題です。
ロームグループでは、水リスクを特定するための世界的な評価ツール「WRI Aqueduct」を活用し、全24拠点に対して水リスク(渇水と洪水)の評価を実施し、リスク低減に取り組んでいます。
具体的には、WRI Aqueductの「水ストレス」と「水の枯渇」の項目を「渇水リスク」、「河川洪水リスク」と「沿岸洪水リスク」の項目を「洪水リスク」と設定し、評価を行った結果、それぞれ4拠点をリスクの高い拠点と特定しました。
その中の、「渇水リスク」に対しては、水の回収・再利用率向上に関する目標を定め、排水リサイクル設備の導入などを通じて、資源循環の最大化に取り組んでいます。また、「洪水リスク」に対しては、リスク管理・BCM委員会にてリスク評価および分析を行い、BCPの観点から想定停止日数を踏まえたBCP在庫設計を行うことで、洪水発生に伴う生産停止のリスク低減に取り組んでいます。

目標と実績

【環境ビジョン達成に向けた方針】

開発から調達・生産・販売までの一連の事業活動を通し、限りある資源の無駄をなくすため、資源循環の最大化に取り組む。

2030年目標 2023年度目標 2023年度実績 2024年度目標
水の回収・再利用率を2030年度に2019年度実績より5.5%以上向上させる 水の回収・再利用率 : 39.5%以上 水の回収・再利用率 : 40.0% 水の回収・再利用率 : 40.5%以上
2019年度実績より1.9%向上 2019年度実績より2.4%向上 2019年度実績より2.9%向上

2030年中期環境目標

取水量推移(リスク度合別、水の種類ごとの推移)

■水の回収・再利用率

水の回収・再利用率

■2023年度取水量(渇水リスクの度合別)

2023年度取水量(渇水リスクの度合別)
渇水リスクが高い拠点
渇水リスク 取水量(千m3) 割合 対象となる主なロームグループ拠点 改善取り組み事例
1,998 17% 海外拠点(RIST,REDA,RMPI,RMT,KOREA,SiCrystal) ダイシング工程排水のリサイクル
3,073 27% 国内拠点(浜松など)
海外拠点(REPI,RSCなど)
生産工程排水の再利用
6,517 56% 国内拠点(京都、滋賀、ワコー、アポロ広川、アポロ筑後、アポロ行橋、ラピス宮城、ラピス宮崎など)
  • ・研削排水の膜ろ過回収
  • ・生産工程排水の再利用
合計 11,588

■取水量(種類別)推移

投入量(種類別)推移

■排水量(種類別)推移

排水量(種類別)推移

取水量削減に向けた取り組み

・研削排水の膜ろ過回収による取水量の削減

○取水削減量:63,960m3/年

ローム・アポロ筑後工場ではシリコンウエハー研削工程より排出された研削系排水(研削排水)を、膜ろ過設備によりろ過水を回収し、それを純水製造設備の原水として再利用しています。
この膜ろ過による水の再利用によって、約3,500m3/月の取水量を削減しました。
さらに、生産量増加に伴う研削排水の増加に対応するため、膜ろ過設備を増設した結果、約5,330m3/月の取水量削減が可能となりました。

膜ろ過設備概略図
膜ろ過設備概略図

膜ろ過設備概略図

膜ろ過設備
膜ろ過設備

・生産工程排水の再利用による取水量の削減

○取水削減量:約10,000m3/年

REMA(マレーシア)では、排水リサイクル活動として、イオン除去後の排水をガーデニングエリアで使用する自動灌漑システムにて再利用することで、取水量を削減しています。

取水量削減に向けた取り組み
取水量削減に向けた取り組み

廃棄物の管理

ロームグループでは、資材の調達から開発・生産・販売までの一連の事業活動の流れの中で、限りある資源やエネルギーの無駄をなくし、廃棄物の削減と再資源化に努めるため、資源活用専門部会が中心となり目標達成に向け、年度毎に実施計画を立て活動を進めています。ゼロエミッションに関しても、達成し続けています。引き続き、持続可能な社会への貢献のため、環境負荷の少ない資源の調達、新規資源投入量や廃棄物排出量の最小化に努め、持続可能な資源の利用をはかります。

目標と実績

【環境ビジョン達成に向けた方針】

開発から調達・生産・販売までの一連の事業活動を通し、限りある資源の無駄をなくすため、資源循環の最大化に取り組む。

2030年目標 2023年度目標 2023年度実績 2024年目標

①再生資源化率:

  • ・国内連結でゼロエミッションを維持
  • ・海外連結で97.0%以上を目指す
  • ・国内海外連結でゼロエミッションを目指す
  • ・国内連結:ゼロエミッション
  • ・海外連結:95.0%以上
  • ・国内海外連結:98.0%以上
  • ・国内連結:ゼロエミッション
  • ・海外連結:95.8%
  • ・国内海外連結:98.5%
  • ・国内連結:ゼロエミッション
  • ・海外連結:95.0%以上
  • ・国内海外連結:98.0%以上
②前工程工場の廃棄物排出量原単位:2019年度実績より10.0%以上削減 2022年度実績より9.0%以上削減 2022年度実績より10.2%削減 2023年度実績より1.0%以上削減
2019年度実績より12.4%以上削減 2019年度実績より13.6%削減 2019年度実績より14.5%以上削減
③後工程工場の廃棄物排出量原単位:2019年度実績より20.0%以上削減 2022年度実績を維持 2022年度実績より14.0%削減 2023年度実績を維持
2019年度実績より1.5%以上削減 2019年度実績より15.3%削減 2019年度実績より15.3%削減

2030年中期環境目標

廃棄物排出量の推移

廃棄物排出量の推移

廃棄物削減に向けた取り組み

・付帯設備の廃硫酸の社内有効活用

排水処理設備にて中和処理に使用していた塩酸をやめ、産廃として処分委託していた廃硫酸を中和処理に用いることで廃硫酸が約24t/月削減されました。

廃棄物削減に向けた取り組み

・廃硫酸の到着時有価物化

レジスト剥離に用いられる高濃度硫酸の廃液は有価物として需要があり、ユーザーの求める品質を満たすことで有価物として売却が可能です。従来、産廃として処分委託していた廃硫酸を「到着時有価物」として委託することで産廃排出量を約110t/年削減しました。

廃棄物削減に向けた取り組み

有害廃棄物管理の取り組み

半導体製造工程においては、化学物質や薬品が付着したプラスチックなどといった有害廃棄物が発生します。
ロームグループでは、環境や人体の健康と安全に影響を与える可能性のある有害廃棄物を含め、全ての廃棄物を再生資源として利用できるよう達成目標を掲げ、取り組みを進めています。
2022年度時点でのロームグループ全体の特別管理産業廃棄物は、廃棄物の26.6%を占めていましたが、そのうち99.96%を再生資源化しました。

リサイクルの取り組み

ロームグループは、国内連結でゼロミッションを維持し、再生資源化率を2030年度に海外連結で97%以上、国内海外連結でゼロエミッションを目指す目標を掲げ、取り組みを進めています。
2023年度時点でのロームグループ全体の特別管理産業廃棄物は、産業廃棄物の28.4%を占めていましたが、そのうち99.9%を再生資源化しました。

リサイクルの取り組み

RPF(Refuse derived paper and plastics densified Fuel):
主に産業系廃棄物のうち、マテリアルリサイクルが困難な古紙および廃プラスチック類を主原料とした高品位の固形燃料

【担当者の声】

サステナビリティ推進部 環境管理室 蔀 正多
サステナビリティ推進部
環境管理室 蔀 正多

長期ビジョンである「ロームグループ環境ビジョン2050」の重点テーマである「資源循環」に紐づく業務として、環境配慮の観点から、生産活動、事業活動において資源の無駄を低減する施策実施といった、廃棄物再資源化の推進、全社展開を行っています。

また、社員一人ひとりが環境保全の意識を高められるよう、社内教育にも取り組んでいます。具体的には、社内で「環境月間」を設け、サーキュラーエコノミーやリサイクルの重要性に関するeラーニングの実施、ごみの分別マニュアルの展開や理解度テストなどを行うことにより、社員の知識習得、環境意識の醸成・向上を図っています。

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