品質第一に向けて
「品質第一」の企業目的を守り抜き、
グローバルメジャーにふさわしい品質を実現
執行役員 品質本部長
三木 隆司
本インタビューは、ROHM Group Integrated Report 2024に掲載されたものです。
ロームは品質第一を武器に、パワー・アナログ半導体で世界トップ10を目指します。その実現のために、重要な要素が3つあると考えています。まず、売上規模の拡大です。そのためには顧客満足度を積み上げていくことが重要であり、市場・お客様の変化を捉え、常に適正化した品質保証に変化させていく機動力がなくてはなりません。次に、売上規模が拡大しても崩れない盤石な品質保証システムの構築です。フロントローディングによる品質保証が特に重要であり、商品の品質の多くは設計段階で決まります。設計段階でリスクを徹底的に削減し、製造容易性を考慮した工程設計を行うことにより、安定した適正品質の商品を継続してお客様へ届けることができます。3つ目がマインドです。いくら素晴らしい基準やシステムがあっても、実現するのは「人」であり、「人」の品質こそが重要です。あらゆる部門、あらゆる社員が一丸となり品質保証を行うこのマインドこそがロームの強みであると考えています。
品質満足度調査の実施
ロームは2020年度から年に一度、サーベイ方式で、ローム商品を直接使用する顧客の開発、調達、品質部門を対象に品質満足度調査を実施しています。サーベイは「競合と同程度を3点」とした5点満点でロームの相対評価を行ってもらうことにより、自社の強み・弱みを分析し、ありたい姿に対するギャップ分析を行うことにより、改善活動へとつなげています。調査結果に基づく改善活動により、2023年度のスコアは3.72点(ベンチマーク比:+4.5%)となりました。結果は社内に限らず顧客にもフィードバックを実施し、グローバルの顧客に安心して選んでいただける顧客最適品質を追求していきます。
人財教育
ロームは経営基本方針のなかで、行動の品質と、それを実現する人の品質によって企業目的を達成することを一つの体系として示しています。あらゆる部門が常に「品質」を前提とした仕事を行っており、従業員一丸となって品質保証を行うマインドが、ロームのDNAとなっています。ロームでは、それを実践できる人財の育成に、専門組織を設置して取り組んでいます。「マインド」「自己啓発」「実践」「プロ育成」の4つのプログラムを設け、先輩従業員や有識者による対面・オンラインライブ方式と、社内イントラネットで受講できるオンデマンド方式を組み合わせ、職種や経歴に応じた最適な教育を提供しています。特に、1966年に制定された企業目的と経営基本方針を学ぶ「企業目的・経営基本方針浸透研修」に注力しており、毎年全従業員を対象に教育を実施しています。