- その可能性と課題の解決に向けて - アナログICで、次の社会を実現する
ロームは、⾃社⼀貫体制のもと、アナログICの開発から量産までを⾃前で⾏ってきました。IoT機器や電動⾃動⾞など、社会の発展を担うアプリケーションと、低消費電⼒、⼩型化、ノイズ耐性など、⾼性能アナログICの発展は密接な関係を持っています。
アナログIC(集積回路)とは? 現実世界と電⼦機器のかけはし
アナログICは、⾃然界に存在する連続的に変化する信号(アナログ信号)を処理する重要な電⼦部品です。⾳響、温度、圧⼒など、現実世界の変化は、途切れることのない連続的な曲線を描きます。これらのアナログ信号を電⼦機器で処理するために使われるのが、アナログICです。現代では様々な機械が電⼦化されていますが、それを⽀えるのがアナログICだと⾔えます。
アナログIC(集積回路)の定義
アナログICとは、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、ダイオードなどの電⼦部品を組み合わせて、所定の役割を果たすよう設計された集積回路(集積回路とは、複数の電⼦部品を⼀つのチップに集積した電⼦回路です)です。電圧や電流などの物理量を表すアナログ信号を処理します。アナログICは、信号の増幅、フィルタリング、変調、復調などの機能を果たし、通信、⾞載システム、医療機器などで広範に使⽤されています。スマートフォンや電気⾃動⾞にも多くのアナログICが使⽤され、需要がますます増えています。
電源IC 〜すべての電⼦機器をささえるアナログIC〜
リニアレギュレータ―、DC-DCコンバータなど、電⼒を制御するアナログICは、とくに電源ICと総称されます。すべての電⼦回路は電⼒を必要とし、その供給と管理を担うのが電源ICです。電源ICは、電圧の変換、電流の制御、電⼒の効率的な配分など、さまざまな機能を持ちます。
例えば、スマートフォン、コンピュータ、⾃動⾞の電⼦制御システムなど、現代の⽣活に⽋かせないデバイスすべてが電⼒で動き、その性能向上と電源ICの進化は密接に結びついています。
さらに、再⽣可能エネルギーの普及や電気⾃動⾞の増加に伴い、電源ICの重要性は今後ますます⾼まるでしょう。エネルギー効率の向上や環境負荷の低減を実現するために、電源ICの進化は不可⽋です。
電源ICの進化とローム
1.より⾼い電圧と周波数の実現
世界中で⼆酸化炭素(CO2)の排出量を減らすことが求められています。たとえば、ガソリンと電気の両⽅を使うハイブリッド⾞や、完全に電気で動く電気⾃動⾞(EV)がどんどん増えています。そのなかでも、フルハイブリッド⾞にくわえて、コストが低いマイルドハイブリッド⾞も注⽬されています。
マイルドハイブリッド⾞は、モーター電圧が低めなため「マイルド」と呼ばれます。この⾞は、エンジンの補助としてのみモーターを使い、モーターだけでの⾛⾏はできませんが、燃費を向上させることができます。
マイルドハイブリッド⾞は、昔の12ボルト(V)の電源システムよりも効率的な48ボルトの電源システムを使っています。しかし、⾞の電⼦制御ユニット(ECU)は、3.3Vや2.5Vなどの低い電圧で動作します。
従来のDC-DCコンバータIC(直流電圧を別の直流電圧に変換する集積回路)は、⼀般的に数百キロヘルツ(kHz)の周波数での動作が限界だったため、必要なレベルまで電圧を下げるためには、2つのコンバータを組み合わせる必要があったのです。もし、これをさらに⾼い周波数で動作させることができれば、これを1つのコンバータで実現できます。また、⾼周波動作では、外付けインダクタ(コイル)のサイズを⼩型化できる利点もあります。⾼周波で動作する場合、スイッチング間隔が短くなるため、必要なインダクタンス値が低くなります。これにより他と⽐べて⼤きな外付け部品であるコイルを⼩さくすることができ、システム全体を⼩型化することが可能です。
ロームの「Nano Pulse Control™」
例えば、ローム株式会社のMOSFET⼀体型降圧DC-DCコンバータIC「BD9V100MUF」は、2.1MHzの⾼速スイッチング動作に成功し、ワンチップ、ワンコンバータで60Vから3.3Vへの降圧動作を実現しています。ロームでは、この超⾼速パルス制御を「Nano Pulse Control™」と名付け、搭載した製品を次々とリリースしています。
2.より低い消費電流の実現
ウェアラブルデバイスやIoTデバイスは、バッテリーで動くので、消費電⼒を減らして、稼働時間を⻑くすることが求められます。
消費電⼒を減らすためには、回路の抵抗値を増やすことは有効な⽅法ですが、いくつかの弊害があります。具体的には、以下のような問題が発⽣します。
- 電流漏れの増加
素⼦からのリーク電流が増加し、無駄な消費電流が発⽣します。 - ノイズ耐性の低下
抵抗値が⾼いと、回路がノイズに対して敏感になり、動作が不安定になる可能性があります。 - 応答速度の低下
抵抗値を上げると、回路の応答速度が遅くなり、特性が劣化します。
これらの弊害を解消するためには、下記の対策が有効です。
- ⾼性能な基準電圧回路の採⽤
基準電圧回路は、電源電圧や温度の変動に関係なく、⼀定の電圧を出⼒する回路です。
⾼性能な基準電圧回路を使⽤することで、他の回路が無駄な電⼒を消費することを防ぎます。 - ⾼密度⾼抵抗素⼦の採⽤
⾼密度⾼抵抗素⼦の採⽤は、単位⾯積当たりの抵抗値を⾼め、⾼密度の配置により寄⽣素⼦の影響を削減し、回路動作の⾼速化とチップサイズの⼩型化に寄与します。 - 回路設計と素⼦、製造プロセスの擦り合わせ
回路設計とチップレイアウト、製造プロセスの擦り合わせ技術により、リーク電流を最⼩限に抑え、ノイズを低減することができます。
具体的には、以下のような⼯夫がされています
- 素⼦の配置と配線の⼯夫:トランジスタの配置や配線を最適化することで、回路のリーク電流を抑制します。
- ⾼誘電率材料の使⽤:ゲート絶縁膜に⾼誘電率材料を使⽤することで、ゲートリーク電流を抑えます。
- 耐ノイズ設計:ノイズの影響を受けにくい回路設計とシールドなどの効果的なレイアウト設計により、誤動作を防ぎます。
ロームの「Nano Energy™」
ロームの「Nano Energy™」技術は、これらの⼯夫を組み合わせて、超低消費電流と⾼効率を実現しています。例えば、ロームの「BD70522GUL」DC-DCコンバータは、待機時の消費電流が180ナノアンペア(nA)と⾮常に低く、従来品の2倍の電池寿命を実現しています。バッテリー駆動のデバイスの性能を⼤幅に向上させ、⻑時間の動作を可能にします。
ナノエナジー™技術は、ウェアラブルデバイスやIoTデバイスの低消費電⼒化において、重要な役割を果たしています。これにより、電池交換の頻度が減り、デバイスの⻑時間稼働が可能となります。
3.さらなる⼩型化・設計負荷の低減
持続可能なエネルギー消費に対する意識が⾼まる中、さまざまな分野で電化が進んでいます。特に⾃動⾞分野では、電気⾃動⾞(EV)や⾃動運転技術の進展により、使われる電⼦部品が増えています。これらの電⼦部品には、それぞれ異なる電源電圧で稼働しており、電圧を安定させるために数多くのコンデンサ(電気を⼀時的に蓄える電⼦部品)が使われています。
しかし、コンデンサをたくさん使うと、プリント基板(PCB)(電⼦部品を取り付けるための板)のサイズが⼤きくなり、部品コストも⾼くなります。この問題を解決するためには、⼩さなコンデンサでも安定に動作できるリニアレギュレータ(LDO)の改善が必要です。
ただし、コンデンサの静電容量(電気を蓄える能⼒)を⼩さくすると、⼊⼒電圧や負荷の変動に応じて出⼒電圧が不安定になったり、発振が発⽣する可能性が増します。
例えば、マイコンの電源をリニアレギュレータを通して供給する場合、出⼒コンデンサと、受け⼿のマイコンの電源端⼦(直近)にバイパスコンデンサを接続することになります。ここで出⼒コンデンサを省いたり、静電容量の⼩さなものにしてしまうと、上記の問題が発⽣するわけです。
ロームの「Nano Cap™」
Nano Cap™技術は、LDO(リニアレギュレータ)の応答性を向上させるために開発された技術です。この技術は、LDO内部の配線や寄⽣要因(不要な影響)の最⼩化で、LDOの出⼒を安定させます。
寄⽣要因とは、回路内で意図しない影響を与える要素です。例えば、配線の⻑さや配置によって⽣じる不要な電気信号やノイズなどがあります。これらの寄⽣要因が多いと回路の動作が不安定になり、正確な信号処理が難しくなります。寄⽣要因を最⼩化することで以下のような効果があります
- ノイズの低減
寄⽣要因を最⼩化すると回路内のノイズが減少し、理論設計に近い動作が期待できます。 - 信号伝達速度の向上
配線や配置を最適化することで信号伝達速度が向上し、⾼速なフィードバック制御が可能になります。 - 安定した動作
寄⽣要因を最⼩化することで回路全体が安定し、不意な動作や誤動作が減少します。
Nano Cap™技術は、LDO内部の回路応答性を向上させることで、出⼒電圧の安定性を⾼めます。
先ほどのマイコンへの電⼒供給の事例で⾔うと、ロームのNano Cap™技術を⽤いると、LDOの出⼒が安定し、マイクロコントローラ側のナノレベルのコンデンサ1個だけで安定した動作が実現できます。
これにより、部品や基板のサイズが⼩さくなり、設計リソースが削減されます。
つまり、Nano Cap™技術は、少ない部品で安定した電圧を供給し、コストやスペースを節約することができる技術です。
オペアンプの進化とローム
ここまで、アナログICの中でも最も汎⽤的といえる、パワーICの課題と進化について説明しました。次にアナログICの中で広く⽬にするのが、オペアンプです。
現実世界の物理現象は、すべてアナログ信号として存在します。これらのアナログ信号は、連続的に変化し、電⼦機器がこれらの信号を取り込んで処理するために、オペアンプが⼤きな役割を果てしています。
オペアンプの役割
オペアンプ(オペレーショナルアンプ、演算増幅器)は、アナログ信号を増幅し、処理するためのアナログICであり、現代の電⼦機器において⾮常に重要な役割を果たしています。
1. 信号の増幅
信号の増幅は、オペアンプの最も基本的な機能です。センサーやマイクロフォンなどから出⼒される微弱なアナログ信号を増幅し、後続の電⼦回路で処理することを可能にします。
2. フィルタ回路
信号の周波数帯域制限や不要な⾼調波・ノイズの除去を⽬的としたバンドパスフィルタやローパスフィルタが構成できます。⾳響の帯域制限や信号伝送のための変復調などに利⽤されます。
3. 信号変換と演算処理
オペアンプは、信号変換や信号処理にも使⽤されます。例えば、電流-電圧変換や電圧-電流変換などの信号変換を⾏い、異なる形式の信号を処理することができます。また、オペアンプは、⼊⼒信号の加減算処理や微分、積分などの演算を⾏うことができ、複雑なアナログ信号処理が可能になります。
オペアンプの課題 ー 電磁⼲渉への対応
EMS(電磁感受性)とは、電⼦機器がどれくらい外部からの電磁ノイズに影響されやすいかという指標のことです。EMSに影響を与える要因は主に以下の三つに分類されます
⾃然由来の原因:雷や太陽活動など、⾃然現象による電磁波。
⼈為的な原因:無線通信機器、レーダー、モーター、スイッチング電源などの電気機器が発する電磁波。
静電気放電(ESD):⼈や物体から電⼦機器に対して放電される静電気。
EMS対策としては、内部回路の設計を最適化することで、ノイズの侵⼊経路を最⼩限に抑える⽅法、
具体的には、ノイズ源と敏感な回路を物理的に離すことで、ノイズの影響を最⼩限に抑えたり、特定の回路部分をシールドすることで、外部からのノイズを遮断する⽅法、⼊⼒や出⼒にフィルタを追加し、ノイズを除去する⽅法などがあります。理論的には、センサーやLDOなど電⼦回路を構成する様々なデバイスで、こうしたEMS対策が可能ですが、とくに重要なのが、オペアンプのEMS対策です。
オペアンプが機器内外の電磁ノイズの影響を受けることで、正確な信号処理や電圧出⼒をできなくなり、機器の不調の原因となります。
オペアンプが組みこまれた電⼦機器、1例としてADAS(先進運転⽀援システム)の動作は、つねに外部ノイズのリスクにさらされています。例えば、⾞の⾃動ブレーキシステムがノイズの影響を受けると、誤作動を起こす可能性があります。
また、機器内部にもノイズリスクがあり、電気⾃動⾞(EV)に搭載されるエアコンやパワーステアリングシステムの⾼電圧バッテリーや駆動機器、ハイパワーモーターから発⽣するノイズの増加は、EMSリスクの増⼤を意味します。
⼀般的なオペアンプのEMS対策⽅法
- ⼊⼒フィルタの追加:オペアンプの⼊⼒端⼦にフィルタを追加することで、⾼周波ノイズの侵⼊を防ぎます。
- デカップリングコンデンサの配置:電源ラインにデカップリングコンデンサを配置し、電源ノイズを吸収します。
- シールドの使⽤:ノイズ源となる部分をシールドで覆うことで、ノイズを遮断します。
- 回路レイアウトの最適化:ノイズ源と敏感な回路を物理的に離すことで、ノイズの影響を最⼩限に抑えます。
ロームのEMARMOUR™シリーズ
ロームのEMARMOUR™シリーズは、EMS対策を施し、国際規格ISO 11452-2のノイズ評価試験において優れたノイズ耐量を実現したローム製品群に対して、ロームが付与するブランド名称で、今現在は、おもにオペアンプで採⽤されています。
ロームのEMARMOUR™シリーズオペアンプは、全ノイズ周波数帯域での出⼒電圧変動を±1%以下に抑えることができます。他社⼀般品では±3.5〜10%の変動が⾒られるのに対し、EMARMOUR™シリーズは⾮常に安定した性能を発揮します。また、⾼いノイズ耐量により、従来必要だった外付けのCRフィルタやシールドが不要となり、省スペース化とコスト削減に貢献します。かつ、従来のオペアンプと同じ汎⽤性能を持ち、既存の設計に簡単に組み込むことができるほか、⾞載電⼦部品の規格であるAEC-Q100に対応しており、⾼い信頼性も備えています。ロームのEMARMOUR™シリーズは、回路設計技術、レイアウト技術、プロセス技術を融合することで、この⾼いノイズ耐量を実現しました。
アナログICの未来とローム デジタルとの融合(電源分野でのアプローチ例)
電源制御におけるデジタルとアナログの⽐較
デジタル制御
精密な制御:デジタル制御は、マイクロコントローラやDSP(デジタルシグナルプロセッサ)を使⽤して、ソフトウェアで制御を⾏います。これにより、⾮常に精密な制御が可能です。
柔軟性:ソフトウェアを変更することで、制御パラメータを簡単に調整できます。これにより、異なる⽤途や条件に柔軟に対応できます。
⾼効率:デジタル制御は、負荷に応じて最適な動作モードや周波数を選択することで、⾼効率な電⼒変換を実現します。
通信機能:デジタル制御は、他のデバイスと通信する機能を持ち、システム全体の統合管理が可能です。
アナログ制御
シンプルな構造:アナログ制御は、専⽤のアナログ回路を使⽤して決まった制御を⾏います。構造がシンプルで、性能にもよりますが設計が⽐較的容易です。
低コスト:アナログ制御は、⾼価なマイクロコントローラやDSPを必要としないため、コストが低く抑えられます。
低消費電⼒:⾼速に動作するDSPや制御マイコンが不要なため、電源そのものの低消費電⼒化が可能です。
まとめ
デジタル制御:精密な制御、柔軟性、⾼効率、通信機能が特徴。
アナログ制御:シンプルな構造、低コスト、低消費電⼒が特徴。
たとえば電源制御で⾔えば、産業機器に使⽤される電源システムは、⼩電⼒領域は電源そのものの低消費電⼒化が図れるアナログ制御、⼤電⼒領域は⾼効率でフレキシブルな動作が可能なデジタル制御が主流となり、約50W〜1kWの⼩中電⼒領域では現状アナログ制御が主流ですが、アナログとデジタルの融合によって、さらにパフォーマンスを上げる試みが始まっています。
ロームのLogiCoA™ ソリューション
「LogiCoA™(ロジコア)」は、ローム株式会社が提供するパワーエレクトロニクスソリューションのブランドであり、アナログ回路の性能を最⼤限に発揮させるためにデジタル要素を融合する設計思想に基づいています。LogiCoA™ソリューションは、電源トポロジー、LogiCoA™マイコン、電源制御⽤OSの3要素で構成されており、主な特徴とメリットは下記のとおりです。
低コスト低消費電⼒・⼩型化⾼機能の両⽴
従来のアナログ制御のみでは⾼機能化が難しく、フルデジタル制御のみでは⾼コストで消費電⼒が⼤きいという課題がありましたが、LogiCoA™はこれらの課題を解決するために、アナログ回路とあわせて機能する、⽐較劇安価で低消費電⼒のマイコン、「LogiCoA™マイコン」を開発しました。
ログデータ取得機能やインターフェース機能を持ち、動作状況解析が可能となります。これにより、異常動作時の解析やメンテナンスの必要性の有無、寿命の推定を実現します。
LogiCoA™マイコンとRMOS(OS)の連携により、2つのトポロジーを同時制御可能で、⼩型化・低コスト化に寄与します。例えば、PFCとDC-DCを同時制御することができ、AC電源からLED照明の発光と調光を制御することも可能です。
⾼精度
キャリブレーション機能により、部品のばらつきを補正し、外付け部品の⼩型化・⾼性能化を実現します。例えば、インダクタのサイズ削減やパワーデバイスのサイズ削減と動作効率向上が期待できます。
導⼊容易性
リファレンスボードとRMOSの提供により、ソフト開発が容易になります。これにより、電源トポロジー毎のリファレンスボードとRMOSを基に、アプリケーション回路の要求仕様に合わせて電源装置を最適設計(カスタマイズ)することができます。
LogiCoA™ソリューションは、電源を中⼼に広範囲のアプリケーションに適⽤でき、産業機器向けの⼩中電⼒市場において特に有効です。
資料
各アプリケーションに使われるIC詳細
オーディオ機器
オーディオ信号を増幅およびフィルタリングし、⾳質を向上させ、ノイズを低減します。
デジタルオーディオ信号をアナログ信号に変換し、⾼品質なオーディオ出⼒に貢献します。
オーディオ機器に安定した電⼒を供給し、⾳質の劣化を防ぎます。
アナログオーディオ信号をデジタル信号に変換し、デジタル処理と録⾳を可能にします。
通信機器
⾼性能クロックジェネレータ
⾼性能クロックジェネレータは、通信機器のタイミング制御に⽤いる⾼精度なクロック信号を⽣成する、通信機器の重要なアナログチップです。
家 電
CR制御タイプのタイマICは、家電製品に⽋かせないアナログ半導体です。タイミング制御を提供し、家電製品の動作を正確に管理します
安定した電圧を提供し、家電製品の安定した動作を保証します。
温度を測定し、家電製品の温度制御と安全性を⾼めます。
コンピュータ
複数のUSBポートを管理および切り替えて、効率的なデータ転送と電⼒供給を実現します。
冷却ファンの速度を制御し、コンピューターの温度を管理します。
電源装置
回路を過電流や過電圧から保護します。
⾼効率の電⼒変換を提供し、エネルギー効率を向上させます。
電⼒線のオン/オフを制御し、電⼒管理と保護を可能にします。
⾃動⾞
⾞載ネットワーク通信を容易にし、さまざまな⾞載システムの統合をサポートします。
⾼速で信頼性の⾼い⾞載通信を提供し、エンジン制御および安全システムをサポートします。
低コストで⾼信頼性の単線バス通信を実現する⾞載通信プロトコルです。主にHMIデバイス間の通信に使⽤されます。
磁気センサーとして機能し、エンジンとモーター制御の回転速度と位置を検出します。
アナログ信号とは
電圧や電流などのアナログ信号の変化は連続的な波形になります。例えば、⾳声や温度の変化は滑らかに推移します。これに対して、デジタル信号は離散的なステップで変化します。
アナログ信号は、その連続性により元データの忠実な表現が可能です。時間とともに滑らかに変化するため、⾳楽の⾳量や温度の微細な変化を正確に捉えることができます。複雑な信号処理では誤差が蓄積し、かえって正確性を⽋くというデメリットもありますが、現実世界の現象を電気信号に変換し、⾃動⾞、通信、家電などのさまざまな業界で利⽤されています。
アナログICの基本構成部品
トランジスタ
トランジスタはもっとも代表的な半導体素⼦であり、信号の増幅や、オンオフの機能を持っています。現代の電⼦機器の発展はすべてこの素⼦の発明に由来しています。
ダイオード
ダイオードは、電流を⼀⽅向にだけ流す電⼦部品で、整流、保護、信号制御、発光などの働きを持ちます。ダイオードは⾮常に多⽤途で、さまざまな電⼦機器や回路で重要な役割を果たしています。
コンデンサ
コンデンサは、電気を蓄えるという基本的な機能をベースに、異なる電源電圧で構成される回路間の信号の受け渡し(カップリング)や、電源電圧の安定化、不要なノイズ成分の除去(デカップリング)などを⾏います。
抵抗器
抵抗器とは、⽂字通り電流を流しにくくする電⼦部品のことです。例えば電流を制限することで、LEDへの過⼤な電流を抑制して損傷を防ぎます。