2018年9月28日
<要旨>
中国・清華大学(中国・北京市)とローム株式会社(本社:京都市)は、2018年9月25日に清華大学において「清華‐ローム電子工程館」寄贈 10周年記念式典を実施いたしました。
清華大学とロームは、2006年4月に先端技術開発の共同研究、技術交流を進めるため、「包括的産学連携協定」を締結。10年前の2008年9月25日には、さらなる連携強化を目指し、ローム株式会社が「清華‐ローム電子工程館」を寄付することについて合意し、調印式を実施しました。
清華大学の創立100周年となる2011年4月22日に竣工、同年12月より運用開始した「清華-ローム電子工程館」は、清華大学電子工程系(電子工学科)の研究教育施設として世界トップの学術研究活動を支えると共に、国際的に著名な科学者にアイデア・知識・技術を共有する場を提供してまいりました。
清華大学とロームは、このような実りある産学連携の基盤となった「清華-ローム電子工程館」の調印10周年を記念し、9月25日に記念式典を執り行いました。当日は、清華大学 理事会 会長の陳旭氏、当時校長の顧秉林氏、副校長王希勤氏、ローム 相談役の澤村諭氏(前社長)、高須秀視氏(元常務取締役)、取締役の末永良明氏をはじめ、双方の交流に尽力したリーダーやOB、関係者が出席。式典では清華大学より、電子情報分野の発展に貢献してきた「清華-ローム電子工程館」の歴史について紹介されるとともに、共同研究の成果を報告し、実験施設の紹介が執り行われました。
清華大学とロームは、今後もあらゆる市場の技術革新に貢献すべく、より一層の連携強化を図ってまいります。

式典の模様

記念写真
<清華大学 電子工程学部学科長黄翊東氏から発表された「清華-ローム電子工程館」の活動報告>
現在、清華大学の電子工程学部では、「清華-ローム電子工程館」内に、マイクロ波無響室、オプトエレクトロニクス素子用スーパークリーンルーム、ナノオプトエレクトロニクス試験センター、人工知能ビッグデータセンター等の実験施設を運営すると共に、これらの施設で学んだ4,000名以上の優秀な大学生、大学院生、博士を育成してまいりました。
研究成果としては、ローム株式会社と連携して開発した世界初の強誘電体不揮発プロセッサを含む、世界的にも最先端で優秀な成果を多数挙げ、大学ランキングでも電子工学分野で世界10位以内に入っております。
同時に、ローム記念館において中国内外の有名企業との連携を含む440以上の国内外の研究プロジェクトが行なわれ、国内外から1150名の来訪者を受け入れてまいりました。その他、国内外の学術会議・フォーラム、交流会、重要で広範なシンポジウム、学生コンテスト、夏季キャンプ等、760回以上の大規模な会議や交流活動を展開し、電子工程系の国際レベルでの実績・知名度向上だけでなく、中国を含む各分野でのローム株式会社の知名度向上にも役立ちました。「清華-ローム電子工程館」は、教育・学術・交流の施設としてだけでなく、清華大学の新しいシンボル的な建築物として認められています。
また、「清華-ローム電子工程館」は清華大学とローム株式会社との共同研究においても重要な足がかりとなっています。2009年には、広範かつ緊密な連携を図るため「清華‐ローム共同研究センター(以下JRC)」を設立。以来、JRCから不発揮性プロセッサ、パワーエレクトニクス、センサー、IoT、通信、バイオエレクトニクス等の幅広い分野に加えて、センサーネットワークなどこれらの分野を融合した成果など16の共同研究成果を挙げてまいりました。中でも、世界初の不発揮性プロセッサ実現などの研究成果は、世界的に高く評価されています。
最近の共同研究では、インテリジェントな生産システムに貢献することを目的とし、人工知能を利用した製造設備のモニタリング技術研究に注力しております。今後、JRCは新エネルギー車、スマートファクトリーなどに使用する要素技術研究を進めていき、産業の技術革新に直結する研究の場へと発展させて参ります。
<これまでの清華大学とローム株式会社との共同研究の歩み>
- 2006年4月
- より高度な技術を用いた共同研究などを行うために、包括的な産学連携協定を締結。
- 2008年9月
- ロームが「清華‐ローム電子工程館」を清華大学に寄贈することで合意。調印式を実施。
- 2009年10月
- 清華‐ローム共同研究センター(JRC)を設立。
本施設完成後には、最先端技術の共同研究がおこなわれ、AI、センサーネットワークテクノロジーやパワーエレクトロニクステクノロジーなどの分野で成果。 - 2010年5月
- 清華大学とロームを軸にした国際産学連携交流を促進するために、第1回「清華‐ローム国際産学連携フォーラム(Tsinghua-ROHM International Forum of Industry-Academia: TRIFIA)」を開催。
以後、同フォーラムは先進的な学術・技術イベントとして、注目されている話題をテーマに、毎年開催されている。 - 2011年4月
- 清華大学 創立100周年記念の年に産学連携の基盤となる「清華‐ローム電子工程館」の竣工式典を開催。
- 2012年9月
- 共同研究の成果として世界初の強誘電体技術に基づく不揮発性プロセッサを発表。
- 2015年2月
- 不揮発性プロセッサの共同研究結果に関連した論文が、HPCA2015(International Symposium on High-Performance Computer Architecture 2015)で最優秀論文賞を受賞。
- 2016年8月
- 清華大学の科学技術学生連合のメンバー約20名がローム株式会社本社を訪問。
ローム株式会社の技術・環境・文化的背景を学習。 - 2017年6月
- VLSIシンポジウムで不揮発性プロセッサを利用した環境発電センサーノードの研究論文を発表。
- 2017年10月
- ロームが清華大学の産学協力委員会(University-Industry Cooperation Committee: UICC)に加入。
- 2018年1月
- ロームが「清華自動車戦略研究所」(Tsinghua Automotive Strategy Research Institute: TASRI)が運営する「自動車産業と技術のコンソーシアム」(Consortium for Automotive Industry & Technology: CAIT)に参加。
清華大学とローム株式会社が「清華-ローム電子工程館」寄贈10周年記念式典を開催
これまでの緊密な産学連携活動を振り返り更なる関係強化を約束
2018年9月28日
<要旨>
中国・清華大学(中国・北京市)とローム株式会社(本社:京都市)は、2018年9月25日に清華大学において「清華‐ローム電子工程館」寄贈 10周年記念式典を実施いたしました。
清華大学とロームは、2006年4月に先端技術開発の共同研究、技術交流を進めるため、「包括的産学連携協定」を締結。10年前の2008年9月25日には、さらなる連携強化を目指し、ローム株式会社が「清華‐ローム電子工程館」を寄付することについて合意し、調印式を実施しました。
清華大学の創立100周年となる2011年4月22日に竣工、同年12月より運用開始した「清華-ローム電子工程館」は、清華大学電子工程系(電子工学科)の研究教育施設として世界トップの学術研究活動を支えると共に、国際的に著名な科学者にアイデア・知識・技術を共有する場を提供してまいりました。
清華大学とロームは、このような実りある産学連携の基盤となった「清華-ローム電子工程館」の調印10周年を記念し、9月25日に記念式典を執り行いました。当日は、清華大学 理事会 会長の陳旭氏、当時校長の顧秉林氏、副校長王希勤氏、ローム 相談役の澤村諭氏(前社長)、高須秀視氏(元常務取締役)、取締役の末永良明氏をはじめ、双方の交流に尽力したリーダーやOB、関係者が出席。式典では清華大学より、電子情報分野の発展に貢献してきた「清華-ローム電子工程館」の歴史について紹介されるとともに、共同研究の成果を報告し、実験施設の紹介が執り行われました。
清華大学とロームは、今後もあらゆる市場の技術革新に貢献すべく、より一層の連携強化を図ってまいります。
式典の模様
記念写真
<清華大学 電子工程学部学科長黄翊東氏から発表された「清華-ローム電子工程館」の活動報告>
現在、清華大学の電子工程学部では、「清華-ローム電子工程館」内に、マイクロ波無響室、オプトエレクトロニクス素子用スーパークリーンルーム、ナノオプトエレクトロニクス試験センター、人工知能ビッグデータセンター等の実験施設を運営すると共に、これらの施設で学んだ4,000名以上の優秀な大学生、大学院生、博士を育成してまいりました。
研究成果としては、ローム株式会社と連携して開発した世界初の強誘電体不揮発プロセッサを含む、世界的にも最先端で優秀な成果を多数挙げ、大学ランキングでも電子工学分野で世界10位以内に入っております。
同時に、ローム記念館において中国内外の有名企業との連携を含む440以上の国内外の研究プロジェクトが行なわれ、国内外から1150名の来訪者を受け入れてまいりました。その他、国内外の学術会議・フォーラム、交流会、重要で広範なシンポジウム、学生コンテスト、夏季キャンプ等、760回以上の大規模な会議や交流活動を展開し、電子工程系の国際レベルでの実績・知名度向上だけでなく、中国を含む各分野でのローム株式会社の知名度向上にも役立ちました。「清華-ローム電子工程館」は、教育・学術・交流の施設としてだけでなく、清華大学の新しいシンボル的な建築物として認められています。
また、「清華-ローム電子工程館」は清華大学とローム株式会社との共同研究においても重要な足がかりとなっています。2009年には、広範かつ緊密な連携を図るため「清華‐ローム共同研究センター(以下JRC)」を設立。以来、JRCから不発揮性プロセッサ、パワーエレクトニクス、センサー、IoT、通信、バイオエレクトニクス等の幅広い分野に加えて、センサーネットワークなどこれらの分野を融合した成果など16の共同研究成果を挙げてまいりました。中でも、世界初の不発揮性プロセッサ実現などの研究成果は、世界的に高く評価されています。
最近の共同研究では、インテリジェントな生産システムに貢献することを目的とし、人工知能を利用した製造設備のモニタリング技術研究に注力しております。今後、JRCは新エネルギー車、スマートファクトリーなどに使用する要素技術研究を進めていき、産業の技術革新に直結する研究の場へと発展させて参ります。
<これまでの清華大学とローム株式会社との共同研究の歩み>
本施設完成後には、最先端技術の共同研究がおこなわれ、AI、センサーネットワークテクノロジーやパワーエレクトロニクステクノロジーなどの分野で成果。
以後、同フォーラムは先進的な学術・技術イベントとして、注目されている話題をテーマに、毎年開催されている。
ローム株式会社の技術・環境・文化的背景を学習。
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