令和5年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(開発部門)」を受賞

2023年4月7日

ローム株式会社(以下、ローム)取締役の伊野 和英が、令和5年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰において「実用的な SiCパワーデバイスの開発」の業績で「科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。

「科学技術分野の文部科学大臣表彰」は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を顕彰しており、「科学技術賞(開発部門)」は、日本の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発若しくは発明を行った者に与えられます。

取締役常務執行役員CFO

取締役常務執行役員CFO 伊野和英

<受賞内容>

受賞テーマ: 実用的な SiC パワーデバイスの開発
受賞者: ローム株式会社 取締役 常務執行役員 CFO 伊野 和英

概要:
従来のSi(シリコン)と比較して物性に優れたSiC(シリコンカーバイド)は、大幅な省エネルギー化と機器の小型化を実現する半導体材料として長らく研究されていましたが、量産化においては様々な課題がありました。こうした中、ロームは、SiCを用いたMOSFETを2010年に世界で初めて量産。その後も業界をリードする技術開発で、SiCパワーデバイスの普及に努めてきました。
近年は、脱炭素社会実現に向けたキーデバイスとして注目され、特に電気自動車(EV)では、航続距離の延伸や搭載バッテリーの小型化に向けて、SiCパワーデバイスの採用拡大が進んでいます。
本表彰は、SiC パワーデバイスの技術開発、実用化において業界を牽引するとともに、自動車や産業機器分野に向けた普及・啓発活動により、SiC市場の創出・拡大に寄与したことが評価されたものです。

世界的なエネルギー対策が急務となる中、ロームグループでは今後も、SiCパワーデバイスの性能向上及び普及啓発に努め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

<ロームのSiCパワーデバイス開発の歴史>

2010年 SiCショットキーダイオード量産 日本初
2010年 SiC MOSFET量産 世界初
2012年 フルSiCパワーモジュール量産 世界初
2012年 車載品質SiCショットキーダイオード量産 世界初
2015年 トレンチ構造のSiC MOSFET量産 世界初

SiCパワーデバイス紹介サイト:
https://www.rohm.co.jp/products/sic-power-devices

SiCパワーデバイス