2019年8月21日
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、自動車のカーナビやセンターインフォメーションディスプレイ、クラスターパネルに向けて、液晶バックライト用LEDドライバIC「BD81A76EFV-M」を開発しました。
BD81A76EFV-Mは、12inchクラスの液晶パネルに対応可能な6チャネル出力(120mA/ch)の車載液晶バックライト用LEDドライバICです。従来の4チャネル出力品が8inchクラスの液晶パネルアプリケーションまでしか対応できなかったのに対して、本製品はより大きな10~12inchクラスのアプリケーションに対応することができます。同時に、幅広い数のLEDを駆動できるローム独自の昇降圧制御を搭載しているため、最先端12inchクラスの大型液晶だけでなく小型液晶まで1つのLEDドライバで対応することができます。これらにより、モデル展開を考えた液晶パネル制御基板の設計共通化(プラットフォーム化)にも貢献します。
なお、本製品は2019年7月よりサンプル出荷(サンプル価格 800円/個:税抜)を行っており、2019年10月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定です。生産拠点は前工程、後工程ともにROHM Electronics Philippines Inc.(フィリピン)になります。
今後もロームは、車載システムの最適化や省電力化を実現する製品を開発し、自動車の技術革新に貢献していきます。
<背景>
近年、自動車分野では視認性やデザイン性向上を目的として、カーナビ、クラスター、ヘッドアップディスプレイなどで液晶パネル化が急激に進んでおり、同時にパネルの大型化も求められるようになっています。それに伴い、液晶バックライトLEDの灯数や明るさに対する要望も多種多様になってきており、LEDドライバには多チャネル化をはじめ、調光の高度化やLEDちらつき防止などが求められています。
ロームは、これまで培ってきたアナログ設計技術を駆使し、昇降圧制御などの独自技術をLEDドライバに組み込むことで、制御基板の共通設計化やちらつきのない液晶パネルの実現に貢献してきました。今回新たに6chのLEDドライバを開発したことで、自動車への大型液晶パネル導入に貢献します。
<新製品の特長>
1. ローム独自の昇降圧制御で、小型から大型パネルまで1製品で対応可能
「BD81A76EFV-M」は、液晶パネルアプリケーションに対して柔軟性を持たせるために、ローム独自の昇降圧制御を採用しています。例えば6チャネル出力のLEDドライバで比較する場合、昇圧制御のみを採用した一般品は、6ch×6~10灯(36個以上60個程度までのLED)なければ駆動できないのに対して、新製品は6ch×1~10灯(6個以上60個程度までのLED)に対応することが可能です。このため、大型液晶パネルに対応するのはもちろん、中・小型の液晶パネルまで、1つのLEDドライバで幅広く対応できるようになるため、モデル展開を考えた液晶パネル制御基板の設計共通化(プラットフォーム化)に貢献します。
2. 業界トップクラスの6チャネル出力で、12inchクラスの最先端大型液晶パネルに対応
本製品は、低発熱の定電流ドライバを搭載したことで業界トップクラスのLED電流出力6チャネル化(120mA/ch)を実現しています。一般的な4チャネル出力品が、8inchクラスの液晶パネルアプリケーションまでしか対応できなかったのに対して、本製品はより大きな10~12inchクラスのアプリケーションに対応することができます。また、LEDの調光比も独自のPWM調光技術(特許出願 2018-169705)でセンターインフォメーションディスプレイやクラスターパネルに対応可能な10,000:1(@100Hz)を実現しており、自動車の液晶パネルアプリケーションにおいて、さらなる視認性やデザイン性向上に貢献します。
3. スタンバイ電流10µAで、アプリケーションの低消費電力化に貢献
本製品は、アナログ設計技術とプロセス技術を駆使することで、スタンバイ電流10µAを実現しています。機能同等品がおよそ40µAであるのに対して、3分の1以下を達成したことで、液晶パネルアプリケーションのさらなる省電力化に貢献します。
4. スペクトラム拡散機能搭載で、高信頼の低ノイズ動作を実現
本製品は、国際的な車載信頼性規格「AEC-Q100」に対応するほか、電磁妨害(Electromagnetic Interference: 以下EMI)ノイズ対策用のスペクトラム拡散機能が搭載されており、自動車分野のノイズに対する国際規範「CISPR25」をクリアする低EMI達成しています。ノイズが気になる車載システムの安定動作に貢献します。
<アプリケーション例>
◇カーナビ ◇センターインフォメーションディスプレイ(CID) ◇クラスターパネル
◇ヘッドアップディスプレイ(HUD) ◇電子ミラー ◇中小型LCDパネル
など、自動車に採用される12inchクラスの液晶パネル用バックライトLED駆動に最適です。
<ラインアップ>
品番 |
機能 |
チャネル
数 |
電源電圧
範囲 |
最大出力
電流 |
スイッチング
周波数 |
調光比
@100Hz |
昇圧用
FET |
スペクトラム
拡散機能 |
パッケージ |
BD81A24EFV-M/
MUV-M/
MUF-M |
8inchクラスの
液晶バックライト
LED駆動 |
4ch |
4.5V
~
35V |
120mA/ch |
200kHz
~
2,200kHz |
10,000:1 |
Include |
No |
HTSSOP-B28/
VQFN28SV5050/
VQFN28FV5050 |
BD81A44EFV-M/
MUV-M |
Exclude |
No |
HTSSOP-B28/
VQFN28SV5050/
VQFN28FV5050 |
BD81A74EFV-M/
MUV-M |
Exclude |
Yes |
HTSSOP-B28/
VQFN28SV5050 |

BD81A76EFV-M |
12inchクラスの
液晶バックライト
LED駆動 |
6ch |
Exclude |
Yes |
HTSSOP-B30 |
この件に関するお問い合わせはこちら
大型・小型、両液晶パネル対応の車載6ch LEDドライバ「BD81A76EFV-M」を開発
3inchから12inchクラスの車載液晶を駆動、制御基板のプラットフォーム化に貢献
2019年8月21日
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、自動車のカーナビやセンターインフォメーションディスプレイ、クラスターパネルに向けて、液晶バックライト用LEDドライバIC「BD81A76EFV-M」を開発しました。
BD81A76EFV-Mは、12inchクラスの液晶パネルに対応可能な6チャネル出力(120mA/ch)の車載液晶バックライト用LEDドライバICです。従来の4チャネル出力品が8inchクラスの液晶パネルアプリケーションまでしか対応できなかったのに対して、本製品はより大きな10~12inchクラスのアプリケーションに対応することができます。同時に、幅広い数のLEDを駆動できるローム独自の昇降圧制御を搭載しているため、最先端12inchクラスの大型液晶だけでなく小型液晶まで1つのLEDドライバで対応することができます。これらにより、モデル展開を考えた液晶パネル制御基板の設計共通化(プラットフォーム化)にも貢献します。
なお、本製品は2019年7月よりサンプル出荷(サンプル価格 800円/個:税抜)を行っており、2019年10月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定です。生産拠点は前工程、後工程ともにROHM Electronics Philippines Inc.(フィリピン)になります。
今後もロームは、車載システムの最適化や省電力化を実現する製品を開発し、自動車の技術革新に貢献していきます。
<背景>
近年、自動車分野では視認性やデザイン性向上を目的として、カーナビ、クラスター、ヘッドアップディスプレイなどで液晶パネル化が急激に進んでおり、同時にパネルの大型化も求められるようになっています。それに伴い、液晶バックライトLEDの灯数や明るさに対する要望も多種多様になってきており、LEDドライバには多チャネル化をはじめ、調光の高度化やLEDちらつき防止などが求められています。
ロームは、これまで培ってきたアナログ設計技術を駆使し、昇降圧制御などの独自技術をLEDドライバに組み込むことで、制御基板の共通設計化やちらつきのない液晶パネルの実現に貢献してきました。今回新たに6chのLEDドライバを開発したことで、自動車への大型液晶パネル導入に貢献します。
<新製品の特長>
1. ローム独自の昇降圧制御で、小型から大型パネルまで1製品で対応可能
「BD81A76EFV-M」は、液晶パネルアプリケーションに対して柔軟性を持たせるために、ローム独自の昇降圧制御を採用しています。例えば6チャネル出力のLEDドライバで比較する場合、昇圧制御のみを採用した一般品は、6ch×6~10灯(36個以上60個程度までのLED)なければ駆動できないのに対して、新製品は6ch×1~10灯(6個以上60個程度までのLED)に対応することが可能です。このため、大型液晶パネルに対応するのはもちろん、中・小型の液晶パネルまで、1つのLEDドライバで幅広く対応できるようになるため、モデル展開を考えた液晶パネル制御基板の設計共通化(プラットフォーム化)に貢献します。
2. 業界トップクラスの6チャネル出力で、12inchクラスの最先端大型液晶パネルに対応
本製品は、低発熱の定電流ドライバを搭載したことで業界トップクラスのLED電流出力6チャネル化(120mA/ch)を実現しています。一般的な4チャネル出力品が、8inchクラスの液晶パネルアプリケーションまでしか対応できなかったのに対して、本製品はより大きな10~12inchクラスのアプリケーションに対応することができます。また、LEDの調光比も独自のPWM調光技術(特許出願 2018-169705)でセンターインフォメーションディスプレイやクラスターパネルに対応可能な10,000:1(@100Hz)を実現しており、自動車の液晶パネルアプリケーションにおいて、さらなる視認性やデザイン性向上に貢献します。
3. スタンバイ電流10µAで、アプリケーションの低消費電力化に貢献
本製品は、アナログ設計技術とプロセス技術を駆使することで、スタンバイ電流10µAを実現しています。機能同等品がおよそ40µAであるのに対して、3分の1以下を達成したことで、液晶パネルアプリケーションのさらなる省電力化に貢献します。
4. スペクトラム拡散機能搭載で、高信頼の低ノイズ動作を実現
本製品は、国際的な車載信頼性規格「AEC-Q100」に対応するほか、電磁妨害(Electromagnetic Interference: 以下EMI)ノイズ対策用のスペクトラム拡散機能が搭載されており、自動車分野のノイズに対する国際規範「CISPR25」をクリアする低EMI達成しています。ノイズが気になる車載システムの安定動作に貢献します。
<アプリケーション例>
◇カーナビ ◇センターインフォメーションディスプレイ(CID) ◇クラスターパネル
◇ヘッドアップディスプレイ(HUD) ◇電子ミラー ◇中小型LCDパネル
など、自動車に採用される12inchクラスの液晶パネル用バックライトLED駆動に最適です。
<ラインアップ>
数
範囲
電流
周波数
@100Hz
FET
拡散機能
MUV-M/
MUF-M
液晶バックライト
LED駆動
~
35V
~
2,200kHz
VQFN28SV5050/
VQFN28FV5050
MUV-M
VQFN28SV5050/
VQFN28FV5050
MUV-M
VQFN28SV5050
BD81A76EFV-M
液晶バックライト
LED駆動
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