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ロームとタタ・エレクトロニクス、半導体ビジネスで戦略的パートナーシップを締結
~インドでの製造体制構築と幅広い事業連携により、イノベーション創出に貢献~

2025年12月22日

ローム株式会社(以下、ローム)とTata Electronics Private Limited (以下、タタ・エレクトロニクス)は、インド及び世界市場向けの半導体製造に関する戦略的パートナーシップを締結しました。本パートナーシップは、両社の専門知識とエコシステムを活用して双方のビジネス機会を拡大することを目的としており、半導体産業における日印関係をさらに強化するものです。

まずは、タタ・エレクトロニクスの先進的な後工程技術とロームの持つ先進的なデバイス技術の融合により、インドにおけるパワー半導体の製造体制を構築します。さらに、両社は販売チャネルやネットワークを融合し、インド市場において事業機会を共同創出することで、より多くの顧客に付加価値の高いソリューションを提供します。

Press picture
写真左から) ローム 執行役員 マーケティング本部長 髙嶋 純宏、
ローム 取締役 常務執行役員 パワーデバイス事業担当 伊野 和英、
タタ・エレクトロニクス 米国事業プレジデント兼グローバルセールスヘッド Steve Ghanayem

パートナーシップの第一弾として、ロームがインドで開発・設計した「車載向け100V耐圧, 300A Nch Si MOSFETのTOLLパッケージ品」をタタ・エレクトロニクスが製造(組立・検査)し、来年中に量産出荷する予定です。さらに、将来的には高付加価値パッケージ等の共同開発を検討します。また、連携により生産した製品のマーケティング活動も共同で推進します。

これらの取り組みは、インド政府の掲げる「Make in India」構想、さらに「Designed in India, Manufactured in India」という理念を体現するもので、ロームとタタ・エレクトロニクスのパートナーシップを通じて、インドの顧客や市場に新たな価値を届ける重要な一歩です。設計・開発と製造をインド国内で完結するエコシステムを構築することにより、Domestic Value Addition(国内製造による付加価値)を高め、インド市場に最適化された製品の安定供給を実現します。

Tata Electronics Private Limited CEO and MD Dr. Randhir Thakur
「タタ・エレクトロニクスは、インドにおける半導体産業の発展に深くコミットしています。半導体ソリューションの世界的なリーダーであるロームとのパートナーシップを大変うれしく思います。ロームは幅広い市場向けの製品で高い品質・信頼性を実現しており、深い専門知識をこの協業に提供してくれます。当社は半導体組立・検査工場を通じて、先進的なパッケージングサービスを提供し、ロームのインドおよび世界市場向け製品の開発をサポートします。この協業は、グローバルな半導体サプライチェーンに信頼性と強靭性をもたらすとともに、両社のビジネス機会を拡大するものです。」

ローム株式会社 取締役 常務執行役員 伊野 和英
「インドを代表する企業グループの一員であり、高度なパッケージング技術を持つタタ・エレクトロニクスとの協業を大変喜ばしく思います。本連携を通じて、インドで製造するパッケージ製品のラインアップを拡充するとともに、地域に根差した持続可能なサプライチェーンの構築を目指します。これにより国内生産の半導体を求めるインド顧客の需要に応えることができると確信しています。加えて、連携によって生産した製品を世界市場に供給することも視野に入れています。」

タタ・エレクトロニクスについて

タタ・エレクトロニクスは電子機器製造サービス、半導体組み立て・テスト、半導体ファウンドリ、設計サービスなどの分野で大きく成長しているグローバル企業です。タタ・グループの新事業の一つとして、2020年に設立された同社は、電子機器および半導体分野の信頼できるバリューチェーン全体を網羅する統合サービスを提供し、グローバルな顧客にサービスを提供することを目指しています。社員数は急速に増加しており、現在では70,000人を超え、主にインドのグジャラート州、アッサム州、タミール・ナドゥ州、カルナータカ州で主要な事業を進めています。タタ・エレクトロニクスは多くの女性社員を雇用するとともに、環境保護、教育、ヘルスケア、スポーツ、生計支援活動などの取り組みを通じて地域社会を積極的にサポートし、社会・経済への貢献に向けて尽力しています。