ロームグループSiCrystalとSTマイクロエレクトロニクスが SiCウエハの供給契約を拡大

2024年4月22日

ローム株式会社（以下、ローム）と、多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス（以下、ST）は、ロームグループSiCrystal GmbH（以下、SiCrystal）からSTへの既存の複数年におよぶ150mm SiCウエハ(基板)の長期供給契約を拡大することを発表しました。
拡大された契約は、ドイツのニュルンベルクで生産されるSiCウエハを複数年にわたり供給することを定めたもので、拡大期間における取引額は2.3億ドル以上になる予定です。

STマイクロエレクトロニクス エグゼクティブ・バイスプレジデント 最高購買責任者　Geoff West
「SiCrystalとのSiCウエハ長期供給契約の拡大により、150mmのSiCウエハを追加で確保できるようになります。これにより、世界中の車載・産業機器分野のお客様に製品を提供するための当社の製造能力を増強していきます。また、各地域にまたがる社内外の生産能力をバランスよく保ち、将来の成長に向けたサプライチェーンのさらなる強靭化に貢献するでしょう。」

ロームグループ SiCrystal 社長 兼 CEO　Robert Eckstein （博士）
「SiCrystalは、SiCのリーディングカンパニーであるロームのグループ会社で、SiCウエハの製造を長年手がけてきました。今回、長年のお客様であるSTとの供給契約を拡大できたことを非常に嬉しく思います。今後も150mm SiCウエハの供給量を継続的に増やし、常に信頼性の高い製品を提供することにより、SiCビジネスを拡大するパートナーをサポートしていきます。」

優れたエネルギー効率で知られるSiCパワー半導体は、自動車や産業機器をより持続可能な方法で電動化することができます。効率的なエネルギー発電・分配・蓄積を促進することで、SiCはよりクリーンなモビリティソリューションへの転換や、排出物の少ない工業プロセスへの転換をサポートします。同様に、AIアプリケーション用データセンターのように、多大な資源を使用するインフラ設備のためのより信頼性の高い電源供給にも貢献します。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、5万人以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン･ニュートラル（スコープ1、2、および3の一部）の実現を目標にしています。詳細については、STのウェブサイト（http://www.st.com）をご覧ください。

SiCrystalについて
ロームのグループ会社であるSiCrystalは、単結晶シリコンカーバイド（SiC）ウエハの世界的なマーケットリーダーです。 SiCrystalの高度な半導体基板は、電気自動車や急速充電ステーション、再生可能エネルギー、そして産業用途のさまざまな分野において、電力変換効率を高めるための礎となります。
詳細については、SiCrystalのウェブサイト（https://www.sicrystal.de/）をご覧ください。