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デジタルトランジスタ(デジトラ)の基本的な考え方を教えてください。
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デジタルトランジスタ(デジトラ)の基本的な考え方を教えてください。
デジタルトランジスタ(デジトラ)は、バイポーラトランジスタに抵抗を追加したものです。
通常のバイポーラトランジスタ 抵抗R1(入力抵抗)を追加 抵抗R2(EB間抵抗)を追加
■抵抗R1について
・抵抗R1の役割:入力電圧を電流に変換してトランジスタの動作を安定させる。
バイポーラトランジスタは、入力(ベース端子)にICなどの電圧出力を直付けして電圧制御で動作させると、動作が不安定になります。
ICとベース端子の間に抵抗(入力抵抗)を入れて電流制御として動作させることで動作を安定させることができます
(出力電流は入力電圧に対して指数関数的に変化しますが、入力電流に対してはリニアに変化するためです)。
この入力抵抗を内蔵したのが、デジトラの抵抗R1です。
入力が電圧の場合と、電流の場合のトランジスタの動作を比較してみます。
電圧制御
入力:エミッタ-ベース間電圧VEB
電流制御
入力:ベース電流IB
測定回路図
理論式
入力-出力特性
入力-出力特性を見ると、右側の電流制御では出力は入力に対してリニアに変化しているのに対して、左側の電圧制御では出力は入力に対して指数関数的に変化することがわかります。つまり、電圧制御では、ごくわずかな入力の変化で出力電流が大きく変化してしまい、動作が不安定になってしまいます。
たとえば、右側のグラフでは、入力電流が40μAから80μAに2倍変化したときに出力電流は9mAから18mAに2倍になりますが、左側のグラフでは入力電圧が0.7Vから0.8Vにわずか14%だけ変化しただけで出力電流は10mAから70mAに7倍にもなってしまいます。
これでは、入力電圧にわずかなノイズが入っただけで出力電流が大幅に変化してしまい、実際の使用には適しません。
このように、バイポーラトランジスタは電流制御のほうが安定するため、ICからの電圧出力をベース電流に変換するのに入力抵抗R1が必要になります。デジトラはこのR1を内蔵しているので、部品点数やスペースの削減に適しています。
■抵抗R2について
・抵抗R2の役割:リーク電流を吸収し、誤動作を防ぐ。
抵抗R2は、入力側から入ってくるリーク電流やノイズなどをグランドに落とすことでトランジスタの誤動作を防ぎます。
微小な電流なら入力電流は全てグランドに落ちますが、入力電流が大きくなると、入力電流の一部がトランジスタのベースに入りはじめ、トランジスタがオンします。
入力電流が小さいときは、すべての入力電流がグランドに落ち、トランジスタはONしない。(リーク電流などで誤動作しない)
入力電流が大きくなると、一部の入力電流がベースに入り、トランジスタがONしはじめる。(通常のオン状態になる)
V
R2
=V
BE
<(EB間の順方向電圧≒0.7V)の場合
V
R2
=V
BE
>(EB間の順方向電圧≒0.7V)の場合
Products:
Digital Transistors
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