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トランジスタとは? デジタルトランジスタの原理

 

選定方法

選定方法

①TRを飽和させる為のIC/IBの比率はIC/IB=20/1
②入力抵抗:R1は±30% E-B間抵抗:R2はR2/R1=±20%
③VBEは0.55V~0.75V

デジタルトランジスタには以下の関係式が成り立ちます。

デジタルトランジスタとしての直流電流増幅率

■デジタルトランジスタの直流電流増幅率の関係式

GI:デジタルトランジスタとしての直流電流増幅率
GI=IO/Iin
hFE=IC/IB
IO=IC , Iin=IB +IR2, IB=IC/hFE , IR2=VBE/R2
電圧の関係式は VIN=VR1+VBE

■コレクタ電流の関係式は

コレクタ電流の関係式は

∴ IC= hFE×((Vin-VBE)/R1 )- (VBE/R2 )) ・・・①

※ここで言うhFEはVCE=5V、IC=1mA時の値で飽和状態ではない。

スイッチとしての使用する場合は飽和状態と成るIC/IB=20/1の電流比率が必要となる。

∴ IC= 20×((Vin-VBE)/R1 )- (VBE/R2 ))・・・②

式①のhFEを20/1に置換える。

さらに、バラツキを考慮して算出するには
式②にR1は最大+30% R2は最小-20% VBEは最大0.75Vのワーストケースを代入して算出する。 デジトラのICが使用セット上の最大出力電流Iomaxより大きくなるように、下式よりデジトラの抵抗R1,R2を選択する。

∴ Iomax≦20((Vin-0.75)/(1.3XR1)-0.75/(1.04XR2))

デジタルトランジスタの形名説明

デジタルトランジスタの形名説明

デジタルトランジスタの形名説明

IOとICの違いについて

IoとIcの違いについて

IC : 構成トランジスタに流すことが出来る電流の最大理論値
IO : デジタルトランジスタとして使用できる電流の最大値

解説

DTA/Cシリーズの場合、デジタルトランジスタを構成しているトランジスタは100mAを流すことが出来ます。
これをIC=100mAを定義しております。この構成トランジスタに抵抗R1、R2をつけるとデジタルトランジスタになります。
さて、このデジタルトランジスタにIC=100mA流そうとする時、ベース電流IBはそれに見合った値が要求される為、その結果 高い入力電圧がVinが必要となります。
ところが一方では絶対最大定格によって、入力抵抗R1の電力許容値(パッケージパワー)から入力電圧Vin(max)が定義されております。 従ってIC=100mA流そうとすると、この定格を超えてしまう為、このVin(max)を超えることなくデジタルトランジスタに流すことが出来る電流値をIOと定めております。
ご存知のとおり絶対最大定格は「同時に2項目以上を供給することは出来ない」と定義されていることから、ICのみの表記で特に問題ないのですが、お客様での実使用状態に合わせて、あえてIOの併記を行っております。
以上のことより、回路設計検討には、このIOが絶対最大定格となります。

GIとhFEの違いについて

GIとhFEの違いについて

hFE: 構成トランジスタとしての直流電流増幅率
GI: デジタルトランジスタとしての直流電流増幅率

解説

GIとhFEはどちらもエミッタ接地直流電流増幅率を表すものです。
デジタルトランジスタは通常のトランジスタに抵抗を2本接続したものであります。
ここで直流電流増幅率は 出力電流/入力電流 ですから入力抵抗R1によって増幅率が低下することはありません。従って入力抵抗R1のみのタイプは増幅率をhFEで表しており、構成トランジスタのhFEと等しい値となります。
ところがE-B間抵抗R2を付けると入力電流は構成トランジスタに流れる電流と、E-B間抵抗R2に流れる電流に分流します。
この為、増幅率は単体の時より低下します、この値をGIと呼んで区別しております。

VI(on)とVI(off)の違いについて

VI(on)、VI(off)は勘違いしやすい。
VI(on):デジタルトランジスタがON状態を保つ為に最低電圧で、VI(on)はminと定義しております。

間違った考え方

(間違った考え方)

1 : 入力電圧を0から順次加えていく。
2 : やがて1.8VでデジタルトランジスタはONする。
3 : これは仕様書で規定している3V(min)以下なので不良だと判断する。

正しい考え方

(正しい考え方)

A : まずデジタルトランジスタをONさせるため為、十分な入力電圧Vin(例えば10V)を加えておく。
B : だんだん電圧を下げていき、仕様書に規定してある3Vで止める。
まだON状態を保っているので、この製品は良品である。
C : さらにベース電圧を下げ続けるとONを保ちきれなくなり、OFF状態へ変化する。この変更点は3V以下なので、製品は良品である。

温度変化による抵抗のバラツキ

デジタルトランジスタ温度特性について

周囲温度により、VBE、hFE、R1、R2が変化します。
hFEの温度変化率は、約0.5%/°C
VBEの温度係数は、約-2mV/°C(-1.8~-2.4mV/°Cの範囲でばらつきます)

R1の温度変化率は、以下のグラフです。

R1の温度変化率のグラフ

出力電圧 - 出力電流特性の低電流領域について(デジタルトランジスタの場合)

出力電圧

デジタルトランジスタの出力電圧-出力電流特性は、以下の測定方法にて測定しています。
従って、Io(低電流領域)では、構成トランジスタのベースには電流が流れなくなります。
これにより低電流領域では出力電圧(Vo)[VCE(sat)]が上昇します。

測定方法 DTC114EKAの場合 Io/Ii=20/1で測定しています。
Ii=IB+IR2より(IR2=VBE/10k=0.65V/10k=65μA)
IB=Ii-IR2=Ii-65μA つまりIiが65μA以下になるとIBには電流が流れなくなり、Vo[VCE(sat)]は上昇します。
これにより、低電流領域ではVoは測定できません。

デジタルトランジスタのスイッチング動作について

①トランジスタの動作

①トランジスタの動作

NPNトランジスタを動作させるには、図1のように電圧をかけます。
この回路では、ベース(B)-エミッタ(E)間は順方向電圧をかけてベース電流を注入します。
つまり、ベース(B)領域にホールを注入することになリます。
ベース(B)領域にが注入されると、エミッタ(E)の自由電子がベース(B)に引き寄せられますが、ベース(B)領域が非常に薄いため、コレクタ電圧をかけていることから、ベース(B)領域を通り抜けてコレクタ(C)へ自由電子が流れます。このことによ って電流はコレクタ(C)→エミッタ(E)へ流れます。

②スイッチング動作

②スイッチング動作

トランジスタの動作には、増幅作用とスイッチング作用とがあります。
増幅作用には、ベース電流IBを流すことにより、hFE倍に増幅されたコレクタIcが流れます。
活性領域内において、入力信号でコレクタ電流を連続的に制御することにより、出力電流が得られるわけです。
スイッチング作用では、on時には電気的に飽和した状態(コレクタ-エミッタ間飽和電圧を下げる)で使用します。

この飽和領域とは、ホールが過剰に注入された状態であり、この状態から遮断領域になる(入力パルスを切る)と過剰に注入されたホールが、ベース領域からベース端子へと逃げます。ベース領域内のホールが無くなるまでコレクタ電流が流れ続けます。この時間をtstg(off時間)といいます。
ここでベース領域内のホールを早く逃がしてやるとoff時間が早くなります。デジタルトランジスタの場合、トランジスタのoff時には、ベース領域内のホールの逃げ口としてはR1とR2の並列接続分となります。ここで、R1=一定とした場合、R2が小さいほうがoff時間を早くすることが出来ます。

デジタルトランジスタの用語について

VI(on)Min.:入力電圧(INPUT ON VOLTAGE)

OUT端子、GND端子間に順方向電圧(Vo)を加え、規定の出力電流(Io)を流しうるに必要な最小入力電圧、つまりデジタルトランジスタがONである領域の最小入力電圧値をいいます。
したがって、ON状態からOFF状態にしようとすれば、この最小入力電圧値よりもさらに下げる必要がありますので、良品の値はこれ以下になります。

VI(off)Max.:入力電圧(INPUT OFF VOLTAGE)

OUT端子、GND端子間に規定の電源電圧(Vcc)、出力電流(Io)を加えた状態でIN端子、GND端子間に得られる最大入力電圧、つまりデジタルトランジスタがOFF状態を保つことができる領域の最大入力電圧値をいいます。
したがって、OFF状態からON状態にしようとすれば、この最大入力電圧値よりもさらに上げる必要がありますので、良品の値はこれ以上になります。

VO(on):出力電圧(OUTPUT VOLTAGE)

絶対最大定格を超えない任意の入力条件のもとでの出力端子電圧です。GND接地増幅回路で入力電流を十分流した時、出力電圧が減少してIN、OUT接合も順バイアスとなった状態。規定のVo、IoにおいてIIを整数(通常10~20)分の1にして測定します。

II(Max.):入力電流(INPUT CURRENT)

IN端子、GND端子間に順方向電圧(VI)を加え、IN端子に連続的に流しうる電流の最大入力許容値です。

GI:GND接地直流電流増幅率(DC CURRENT GAIN)

規定のVo、IoにおけるIo/IIの比です。

R1:入力抵抗(INPUT RESISTANCE)

IN端子、トランジスタベース間に内蔵されている抵抗です。R1の許容範囲は±30%としています。また、温度によっても変化致します。

R2/R1:抵抗比率(RESISTANCE RATIO)

内蔵されている入力抵抗に対するトランジスタのベース・エミッタ間抵抗の比率です。

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