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抵抗器とは? 抵抗器の基礎知識

 

もう、ご存知のことばかりかも知れません。でも、おおざっぱですが、抵抗器のはたらきとその原理などについてもう一度おさらいを…。こんなつもりでさっと目を通していただきたいと思います。

1. たとえば、発光ダイオードをスムーズに点灯させます。

LED (発光ダイオード) が光るためには、その両端に2Vの電圧をかけてやる必要があります。だから、図1-(a)のように、乾電池1個 (約1.5V) では電圧が足りないため発光しません。今度は図1-(b)のように、電池2個を直列につないでみると、電圧オーバー (約3V) になり電流が流れすぎて、LEDを壊してしまいます。そこでLEDと乾電池の間に適当な大きさの抵抗器をつないでみると [図1-(C)]、適度な明るさで発光し、LEDにも乾電池にも無理をかけずにうまく動作しました。このように、電流の流れを制限することで、電気回路をスムーズに動作させるはたらきをもっているのが抵抗器で、電気回路に欠かせない部品のひとつです。

図1
(a) 発光しない
(a) 発光しない
(b) 電流が流れすぎる
(b) 電流が流れすぎる
(c) 理想的な動作状態
(c) 理想的な動作状態

2. さて、ここでオームの法則を思い出してください。

前述の例で、電気回路を動作させるには、適当な大きさの抵抗器を使用することに触れましたが、ではいったいどの程度の抵抗値をもつ抵抗器を使えばいいのでしょう。このことを明らかにしたのが、オームの法則です。すなわち、電圧をV (単位はV)、電流をI (単位はA) とすると……
V=R・I…(1) で表される関係のことです。ここでRは電圧Vと電流のIの比例定数で、これを電気抵抗または単に抵抗 (単位はΩ) と呼んでいます。抵抗器は、これを電気部品として実現したもの、というわけです。

3. では、図1-(c)の抵抗の大きさは?

図2
図2

ここで、オームの法則の意味を考えてみましょう。
図2の回路で電圧Vが1V、電流Iが1Aだとすると、式 (1)から抵抗Rは…

V=V/1=1(V)/1(A)=1(Ω)

となります。いいかえれば、1Ωとは1Vの電圧を加えたとき、1Aの電流が流れる抵抗値、あるいは1Aの電流を流したときに、電圧が1V発生する抵抗値ということになります。

では電圧は1Vのままで、電流だけが0.2Aになった場合の抵抗値は…

V=V/1=1(V)/0.2(A)=5(Ω)

となります。

また、5Ωの抵抗に1Aの電流を流すためにはどれくらいの電圧が必要か、という場合も…

V=R・I=5(Ω)×1(A)=5(V)

という具合に求めることができます。このように電気回路では、かならずオームの法則が成立しますから、電圧、電流、抵抗のうち2つの値がわかれば、ほかの1つも計算で求められるわけです。

さてここで、さきほどの図1-(c)で使った抵抗がいくらになるか考えてみましょう。抵抗の両端にかかる電圧VRは、LEDが正常に動作しているとき約2Vになるので、乾電池の電圧3VからLEDの両端の電圧2Vを引いて…

VR=3(V)−2(V)=1(V)

LEDに流す電流ILEDを15mA (1mA=1/1000A) とすると、オームの法則から抵抗値Rは…

R=VR/ILED=1(V)/0.015(A)=67(Ω)

したがって、図1-(c)の抵抗の大きさは、67Ωということになります。

4. 消費電力と定格電力

一般に、仕事をするためにエネルギーが必要なように、モーターやヒーター、ランプなどといった電気機器が動作するためにも、電気エネルギーが必要です。これらの電気機器が、どれくらいのエネルギーを必要とするかを表すのが消費電力です。この電力 (消費電力もおなじ) は電圧と電流の積で表されますから、電力をPとすると…

P(W)=V(V)・I(A)

となります。

抵抗に電流を流すとオームの法則によって、両端に電圧が発生するため、電気機器とおなじように抵抗にも電気エネルギーの消費が行われます。たとえば、1Ωの抵抗に1Aの電流を流せば、オームの法則により1Vの電圧が発生するので…

1(V)・1(A)=1(W)

となり、この抵抗の消費電力は1Wということになります。
この電力は、抵抗の場合すべて熱となって放射されるため、消費電力が大きすぎると抵抗体そのものの温度が上昇し、最後には焼き切れたり、溶けだしたりします。そのため、何Wまで電力を消費できる抵抗器なのかを示す必要があり、これを表したものが抵抗器の定格電力です。
しかし、抵抗焼損などに対する安全性を考えて、定格電力の1/2以下の消費電力で使用されるのがふつうです。

5. 直列接続と並列接続

図3
直列接続
(a) 直列接続
並列接続
(b) 並列接続

電気回路における接続には、大きく分けて直列接続と並列接続があり、図3にこの接続を示してみました。複数の抵抗器を接続した場合、その合成抵抗値は直列接続と並列接続でそれぞれ異なり、次のようになります。

直列接続の場合:R=R1+R2+R3+……

並列接続の場合:並列接続の場合

したがって、図3の場合それぞれ次のようになります。

(a) 直列接続の場合の合成抵抗値は…10Ω+40Ω=50Ω

(b) 並列接続の場合の合成抵抗値は…1/R=1/10+1/40=1/8

すなわち、直列の場合は抵抗器が多いほど合成抵抗は大きくなり、並列の場合は抵抗器が多いほど合成抵抗は逆に小さくなります。

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