FAQ's
  • BD7Fシリーズについて、負荷を大きくしていった時にスイッチング波形の乱れが大きくなっていきます。入力コンデンサ容量を大きくしてもあまり変化は見られませんでした。どういった原因が考えられますでしょうか?
    • 本ICはスイッチングOFFしてから250ns(Typ)後のSW端子電圧(フライバック電圧)を検出してフィードバック制御を行いON時間を決定します。そのため、OFF時に発生するピーク電圧やリンギングが収束せず、検出時間(250nsec(Typ))までにSW端子電圧が安定していない場合にはにジッタが発生したり、適切な出力電圧が出せなくなる可能性があります。
      安定した制御動作を行うためにはフライバック電圧のピーク電圧を抑えるようトランスの調整(結合度を改善し、漏れインダクタンス値を低減させる)、またスナバ回路によりスイッチングOFF時のSW端子電圧の変動を抑える方法を推奨しております。DZスナバはツェナー電圧をフライバック電圧よりも高く設定することにより、過昇圧時のみ動作させ漏れインダクタンスに蓄えられたエネルギーを消費します。また、ツェナー電圧が高いほど早くエネルギーを消費するため、クランプされる時間は短くなりますがSW端子に印加される電圧が上昇する背反があるため、SW端子耐圧(60V)を超えない設計をする必要があります。

      DZスナバの設計は下記計算を満たしてください。
      • D1:ツェナ―ダイオード
      • D2:ショットキーダイオード(推奨)
      • Np:1次側トランス巻数
      • Ns:2次側トランス巻数
      • VIN:VIN入力電源電圧
      • VOUT:出力電圧
      • Vf:2次側出力ダイオード順方向電圧
        • ・D1ツェナ―電圧 > Np / Ns × (Vout+Vf)
        • ・SW端子定格(60V) > VIN + Np / Ns × (Vout+Vf)
        • ・D2直流逆方向電圧> VIN
      また、トランスの漏れインダクタンス成分によりクランプされる時間が異なりますので最終的に実機での調整が必要となります。
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