脱炭素社会実現に向けて、2030年までの温室効果ガス排出量削減目標を改定
~気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同も表明~

2021年9月17日

ローム株式会社(本社:京都市)は、脱炭素社会実現に向けて、2030年中期環境目標を改定しました。同時に、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、以下、TCFD)※1の提言に賛同し、TCFD提言に沿った情報開示に取り組むことを決定いたしました。

ロームは、「気候変動」を事業活動に影響を与える重要な課題の1つと認識し、2021年4月に制定した「環境ビジョン2050」において「2050年までにカーボンゼロ(温室効果ガス排出量実質ゼロ)」を目標に掲げました。その後、中期経営計画「MOVING FORWARD to 2025」において、2030年までの中期環境目標を公表し、再生可能エネルギーの導入を加速するなど、温室効果ガス削減に向けた取り組みを推進してまいりました。
今回、気候変動に関するリスクが一層顕在化する中、「環境ビジョン2050」の達成に向けて2030年までの温室効果ガス排出量削減目標を更に引き上げ、環境負荷軽減への取り組みを促進します。

<中長期環境目標>

2050年温室効果ガス排出量実質ゼロに向けて、2030年までの温室効果ガス排出量削減目標を従来の2018年度比30%削減から50.5%削減へと改定しました。また、パリ協定※2に適合した温室効果ガス排出削減目標に対して与えられるSBT(Science Based Targets)※3認定取得に向けたコミットメントレターも提出しており、本目標にて申請を行ってまいります。

<TCFD提言への賛同>

ロームグループでは、国際規格ISO14001にのっとった環境マネジメントシステムをグループ全体で構築・運用することで、環境保全に向けた継続的な改善を進めています。また、環境方針及び環境ビジョンに基づいて設定した年度目標や取り組み、各種ESGデータをWebサイトにて公表し、積極的な情報開示に努めてきました。あわせて今後は、賛同表明したTCFDの提言に基づき、シナリオ分析を実施するとともに、さらに透明性の高い情報開示に注力してまいります。

TCFD

ロームは今後も、企業目的および経営ビジョンに基づきサステナビリティ経営を推進し、効率改善のキーデバイスとなるパワー、アナログ半導体の技術革新を進めるとともに、環境ビジョンに基づいて、気候変動のみならず、資源循環や自然共生など、さまざまな環境保全活動・環境投資に積極的に取り組み、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

用語説明
※1 TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)
金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応方法を検討する目的で設立された組織。企業等に対して気候変動関連リスクおよび機会に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」を把握・開示することを推奨している。

※2 パリ協定
2015年、第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において採択された、2020年以降の温室効果ガス排出量削減等のための国際的な協定。世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃未満に抑制することを規定するとともに、1.5℃以下に抑える努力を継続するよう求めている。

※3 SBT(Science Based Targets)
パリ協定の目標達成に向けた温室効果ガス削減シナリオと整合する科学的な目標の設定、実行を求める国際的なイニシアティブ。

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