業界初!デジタルAGC機能を搭載したホール素子内蔵ファンモータドライバを開発
小型化、低消費電力化に加え、回転効率・騒音特性も大幅に向上

※11月22日現在 ローム調べ
発表日:2012.11.22

ホール素子を内蔵し、省スペース化を実現 <要旨>
半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、ノートPCやタブレット端末、ゲーム機などの冷却用ファンに最適なホール素子内蔵ファンモータドライバ「BU6904GF/NUX」、「BU6906GF/NUX」を開発しました。
ホール素子内蔵のファンモータドライバとしては※業界で初めてデジタル AGC(Automatic Gain Control)機能を搭載。小型薄型化、低消費電力化だけでなく、駆動音の低減にも大きく貢献し、小型でありながら静かにしっかり冷却できるファンモータの実現が可能です。
本製品は、2012年4月からサンプル出荷(サンプル価格:150円)を開始し、2012年8月から当面月産30万個の規模で量産を開始。生産拠点は前工程をローム株式会社 本社(京都)、後工程をROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)で行う予定です。

<背景>
電子機器の高性能化・高速化に伴って冷却用ファンモータは様々な用途に使われていますが、信号の検出精度などモータ特性の点から、ホールICとモータドライバを別々に実装する2チップ構成が主流となっています。しかし、ノートPCなどの小型機器においては、ますます実装スペースが厳しくなっており、小型薄型化や部品点数削減の観点からホール素子内蔵タイプの要求が高まっていました。

<新製品の詳細>
今回ロームでは、CMOSプロセスの採用と独自の回路技術により、チップサイズを大幅に低減。ホール素子を内蔵して部品点数を削減するだけでなく、従来のホールICと同等の小型薄型パッケージを実現しました。さらに同タイプとしては業界で初めてデジタル AGC機能を搭載。ホール信号のリニア検出とPWMソフトスイッチング駆動との組み合わせにより、課題であったホール信号波形のバラツキを克服し、回転効率と騒音特性を大幅に向上させました。

ロームは、モータドライバの世界的なリーディングカンパニーであり、システムレンズドライバ、システムモータドライバ、ファンモータドライバなどの充実したラインアップを取り揃え、幅広いお客様のニーズに対応して高い評価を得ています。携帯電話、デジタルカメラ等モバイル機器の小型化、高機能化がより一層進む中、ロームでは、今後もモータドライバの開発に取り組み、セットの進化に貢献してまいりたいと考えています。

<特長>

1) 業界初、ホール素子内蔵でデジタル AGC機能搭載  ~AGC機能によるゲイン補正で騒音特性も改善~
ホール信号は、ファンモータ内部の環境変化の影響を受けて、その振幅にバラツキが発生します。例えば、ファンモータ内部のローターは回転する際、どうしても多少の上下をしてしまいます。当然、距離が近くなれば、感度があがり、ホール振幅も大きくなります。また、磁石の磁界の強弱にも個体差があるほか、ホール素子の温度特性も影響します。 これらをAGC機能によって、最適な振幅に補正することで、騒音特性を改善しています。

①ホール振幅が大きくなる場合 (主な要因:ローターの距離が近い、磁石の磁界特性が強い)
ホール振幅が大きくなる場合
②ホール振幅が小さくなる場合 (主な要因:ローターの距離が遠い、磁石の磁界特性が弱い)
ホール振幅が小さくなる場合

2) PWMソフトスイッチング駆動により、回転効率、騒音特性改善
3) 小型薄型パッケージの採用によりモータユニットの薄型化に貢献

<用語説明>

  1. AGC(Automatic Gain Control)機能
    AGCとは、電子回路の一種で、入力信号のレベルの大小にかかわらず出力を常に一定に保つための補助回路のことである。AGCは入力信号が弱い場合には感度を上げ、逆に入力信号が強い場合には感度を下げて出力することによって、出力が常に一定であるように、入力信号を可変制御することができる。
  2. PWMソフトスイッチング
    出力相切り替わり前後のホール信号に応じてPWM DUTYを徐々に変化させ、なめらかに出力電流を切り替える機能で、モータの回転効率や騒音特性の改善が図れる。
   
製品情報   モータ / アクチュエータ ドライバ

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