USB Type-C™ 規格対応で100Wの大電力供給制御

USB Type-Cコネクタで「USB Power Delivery(以下USBPD)」を実現する電力受給電コントローラIC「BM92AxxMWVシリーズ」。
「BM92AxxMWVシリーズ」は、USB Type-C規格Rev1.1とUSBPD規格Rev2.0に対応し、従来7.5Wまでの電力供給しかできなかったUSB Type-C対応機器間で、最大100W(20V / 5A)までの受給電を可能にします。
これにより、ノートPCやTVなど大きな電力を必要とする機器でさえも、USB端子からの給電による駆動が可能になります。
USB端子の従来用途であるスマートフォンやタブレットPCにおいては、急速充電が可能になります。
「BM92AxxMWVシリーズ」は、先進の微細0.13µm BiCDMOSプロセスと高耐圧プロセス、回路技術を駆使することで、機能の小型化、最適化を実現しました。

USB Power Derivery 評価ボード紹介

USB パワーデリバリーとは?

USBパワーデリバリー(以下USBPD)はUSB2.0とUSB3.1の電力供給能力を拡張するオプション規格です。USB Type-C*1)を利用して最大100Wまでの受給電を可能にするUSB電力拡張規格で、ノートPCなど従来のUSB給電では駆動することができなかった機器への給電、モバイル機器への急速充電(充電時間の短縮)が可能になります。
接続される2つの機器間でUSBPD専用通信を行い、電力受給契約後に相互に最適な受給電電圧と電流が決定されます。
USBPDに必要な通信は、新設の専用線CCライン上で行うため、従来のUSBデータ通信と独立して機能することができます。映像信号を扱うことが可能なAlternate-Mode制御にも対応しており、これまでノートPCなどの電子機器に必須であった映像専用端子の搭載が不要になります。
USB端子だけでデータ伝送、電力受給電、映像信号伝送を行うことができるようになり、簡単で利便性の高い環境構築を実現することが可能です。

USBPD対応アプリケーション例

USBPD対応アプリケーション例

接続機器の要求電力を自動で検知し、最大100Wまで供給します

USB Type-C Power Delivery 端子イメージ

USB Type-C™ Power Delivery 端子イメージ

USBPDはデータ線に影響を与えず、専用線上で実現します

背景

近年、欧州を始めとする多くの地域で産業廃棄物の削減がうたわれており、全世界における全ての電子機器で共通化可能な充電器や通信コネクタなどが求められています。こうした中、USB規格団体「USB Implementers Forum, Inc.*2)」が普及を目指しているコネクタ規格「USB Type-C」と同時に、電力拡張規格「USBPD」が注目されています。
既にUSB端子は世界中の電子機器に組み込まれており、USB端子から受給電できる電力が増大すれば、多くの電子機器でデータ転送と大電力の受給電を同時に行える共通のインターフェースを実現する事が出来ます。小型で表裏の区別なく使用可能なUSB Type-Cと対応機器を増大させるUSBPDがリリースされたことで、インターフェースの共通化が一気に加速するとみられています。
ロームは、先進のBiCDMOSプロセスと回路技術を駆使することで、産業廃棄物削減と利便性の高い環境構築に貢献するUSBPDコントローラICの開発に取り組んでいます。

用語説明

*1) USB Type-C規格(Type-Cコネクタ)

基準となるUSB3.1において定義された、レセプタクル(凹側コネクタ)、プラグ(凸側コネクタ)、ケーブルのUSBコネクタ標準規格。従来と異なりHost側/Device側の区別なく使用することが可能で、コネクタ形状も小型で表裏の無いものに統一されている。

*2) USB Implementers Forum, Inc.(USB-IF)

1995年に設立されたUSB(Universal Serial Bus)の標準化を進める規格団体で、USBの仕様策定や管理などを行う。現在では800社を越える企業が会員となっている。