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オペアンプとは? オペアンプ・コンパレータとは?

 

オペアンプとは

オペアンプ(Operational Amplifier:演算増幅器)は高入力抵抗、低出力抵抗、高開放利得(オープンループゲイン)を持ち、+入力端子と-入力端子間の差電圧を増幅する機能を持つ差動増幅器です。
1回路あたり正側電源端子、負側電源端子、+入力端子、-入力端子、出力端子の5つの端子で構成されます。

※一般的に端子の呼び名は電源、入力、出力という分類以外は統一はされておりません

オペアンプ・コンパレータの図記号

オペアンプの電源端子名の例

電圧制御電圧源増幅器のモデル

オペアンプに求められる機能として高入力抵抗(インピーダンス)、低出力抵抗があります。
右図 【電圧制御電圧源増幅器のモデル】において、入力電圧と出力電圧の関係は次式で表されます。

式
Vs:入力信号源  Rs:信号源出力抵抗  Ri:入力抵抗
Ro:出力抵抗  RL:負荷抵抗  Av:増幅率

信号電圧Vsは信号源抵抗Rsとオペアンプの入力抵抗Riにより抵抗分割により分圧されるため減衰した信号がオペアンプに入力されます。
しかし、RsよりもRiが十分に大きい(Ri=∞)としたとき、式の第1項は1 に近似することができ、Vs=Viとみなすことができます。
次に第2項について、増幅された入力電圧AvViはオペアンプの出力抵抗Roと負荷抵抗RL により分圧され出力されます。
このとき、RL よりもRoが十分に小さい(Ro=0)とすると、第2項は1に近似することができ信号が減衰せずに出力できることが分かります。
このようなオペアンプは理想オペアンプと呼ばれます。
通常オペアンプは高入力抵抗、低出力抵抗が望まれ、理想オペアンプに近くなるよう設計を施された回路構成となっています。

理想の入力抵抗と出力抵抗

オペアンプは+入力端子と-入力端子間の微小な差電圧を増幅し出力します。
そのためオペアンプは高い増幅率を持つことが望まれます。
その理由は【ボルテージフォロア回路】を用いて解説できます。
ボルテージフォロア回路とは入力電圧と出力電圧が等しくなる回路であり、主に電圧バッファとして使用され、 高入力抵抗、低出力抵抗の特性を生かした回路となり、入力電圧VsとVOUTは等しくなります。

ボルテージフォロア回路

オペアンプは端子間の差電圧をオペアンプの増幅率で増幅するので出力電圧は次のように表されます。

式
よって
式

オペアンプの開放利得Avが十分に大きいとすると左辺は0と近似することができ、Vs=VOUTとなります。
利得が低い場合、式の左辺は0に近似することができず、出力電圧に誤差が生じることになります。
オペアンプに対して高い開放利得が望まれるのは、この利得により出力電圧誤差を出来るたけ小さくするためです。
開放利得が大きいということに対して別の見方をすると、+入力端子と-入力端子の電位差をできるだけ小さくすることを意味します。つまり開放利得が大きいほど、VIN+=VIN-の関係が成立します。この+入力端子と-入力端子の電位がほぼ等しくなる関係をバーチャル・ショート、イマジナリ・ショートあるいは仮想接地と言います。
負帰還回路を構成して使用する場合はこの関係が成立しており、仮想接地特性を利用して応用回路を設計します。

コンパレータとは

コンパレータ(Voltage Comparator:比較器)の端子構造はオペアンプと同様で +入力端子、-入力端子、正側電源端子、負側電源端子、出力端子の5端子で構成されています。どちらか一方の入力端子を基準端子とし電圧を固定し、この基準電圧ともう一方の端子に入力される電圧の差を増幅し、HighまたはLowを出力する回路です。

+入力端子の電位 > -入力端子の電位が成立すればHighレベルを出力
-入力端子の電位 > +入力端子の電位が成立すればLowレベルを出力

オペアンプとコンパレータの大きな違いは位相補償容量の有無です。
オペアンプは負帰還回路を構成して使用するためにICの内部に発振防止用の位相補償容量が必要となります。
一方、コンパレータは負帰還回路を構成することがないため位相補償容量は内蔵されておりません。
位相補償容量は入力-出力間の応答時間を制限するため、位相補償容量の無いコンパレータは、オペアンプと比べ応答性が良くなります。
一方、この位相補償容量の有無によりオペアンプをコンパレータとして用いると位相補償容量に応答性が制限されコンパレータと比較すると応答性が非常に悪くなります。
オペアンプをコンパレータとして使用する際は注意が必要となります。

[PDFファイル]オペアンプ・コンパレータの基礎

エレクトロニクス豆知識