幅広い動作電圧と業界最短のターンオン時間を実現
ロームが小型パッケージのモータドライバLSIを開発!

発表日:2011-02-07


半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、デジタルカメラのレンズ駆動や、各種家電製品のモータ駆動に幅広く使える、 高速駆動のモータドライバLSI「BD65491FV」(1ch)、「BD65492MUV」(2ch)を開発しました。
今回開発した「BD65491FV」、「BD65492MUV」は、2011年1月からサンプル出荷(サンプル価格:150円)を開始し、 2011年3月から当面月産50万個の規模で量産を予定しています。 生産拠点は前工程を ローム浜松株式会社(静岡県)、後工程をROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)で行う予定です。

バッテリ駆動のモバイル機器や小型OA機器はもちろんのこと、各種家電製品についても高機能化に伴い低消費電力化の要求がますます強くなっており、 また同時に、バッテリのセル数減少やアクチュエータの小型化に伴い、デバイスには駆動電圧の低電圧化の要求が高まっています。
こうしたニーズを満たすためには、駆動効率の改善のためにスイッチングスピードの高速化や低オン抵抗化が必要であり、 また、消費電流を抑えるためにスイッチングトランジスタのゲート駆動用昇圧回路(チャージポンプ回路)を削減する必要がありました。 しかし、スイッチングスピードの高速化に必要なプリドライバの能力を上げるには、従来の技術では、 プリドライバに流す電流を上げる必要があり低消費電力化のネックとなっていました。 また、従来品の動作電圧範囲、特に低電圧領域(3V以下)では必要なゲート電圧を確保できないため、チャージポンプ回路が不可欠となっていました。 今回ロームは、低消費電力化の障害となっているこうした問題を解決するために、最先端のDMOSプロセスと独自の回路技術との融合により、 低消費電流での高速駆動と、チャージポンプレスによる1.8Vまでの低電圧駆動を同時に実現しました。これにより、 業界最短のターンオン・ターンオフ時間と幅広い動作電圧を実現し、モバイル機器の長時間駆動や10V以上の電源をもつ家電製品での使用が可能になります。 また、パッケージについても小型サイズを実現、さらに、チャージポンプレスとしたことで少なくともコンデンサ2個が不要となり、システムの小型化に貢献します。

ロームは、モータドライバLSIの世界的なリーディングカンパニーであり、システムレンズドライバ、システムモータドライバ、 ファンモータドライバなどの充実したラインアップを取り揃え、幅広いお客様のニーズに対応して高い評価を得ています。 携帯電話、デジタルカメラ等モバイル機器の小型化、高機能化がより一層進む中、ロームでは、今後もモータドライバLSIの開発に取り組み、 セットの進化に貢献してまいりたいと考えています。
 

■モータドライバLSI「BD65491FV」、「BD65492MUV」の主な特長

  1. 低消費電力(「BD65491FV」:0.80mA/1.30mA、「BD65492MUV」:0.95mA/1.30mA)
  2. 業界最短ターンオン時間 (「BD65491FV」:150ns、「BD65492MUV」:200ns)
  3. 小型パッケージ(「BD65491FV」:6.4×5.0×1.15mm、「BD65492MUV」:4.0×4.0×1.0mm)
  4. ワイドレンジ(動作電圧1.8V~16.0V)
  5. 低オン抵抗(「BD65491FV」:0.35Ω/0.5Ω、「BD65492MUV」:0.9Ω/1.2Ω

 

オン抵抗モータ電圧依存性比較

  グラフ「オン抵抗モータ電圧依存性比較」

 

 

用語説明

  1. アクチュエータ
    一定の仕事をさせる動作部位の総称。
    多くの種類が存在するが、例えば電動アクチュエータは電気エネルギーを機械エネルギーに変換し動作する装置。
  2. チャージポンプ回路
    チャージポンプとは電荷を遷移させ、入力電圧とコンデンサに充電された電圧を重畳させることで出力電圧を得る方式。
    高電圧を得ることは容易だが、大電流を得ることが不得意である。
  3. ゲート電圧
    電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor)は一般的にゲート、ソース、ドレイン、バックゲートの4端子を制御する半導体デバイス。 ゲートに印加する電圧によりソースとドレイン間に流れる電流を制御する。



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