2017年11月28日<要旨>ローム株式会社(本社:京都市)は、車載や産業機器、大型家電など高電力が必要なセットの電流検出用途に最適な高電力・低抵抗シャント抵抗器「GMR100シリーズ」を開発、量産しました。本製品は、4月よりサンプル出荷(195円/個:税抜)を、10月より月産100万個の体制で本格量産を開始しております。生産拠点は前工程、後工程ともにROHM Integrated Systems (Thailand) Co., Ltd.(タイ)となります。加えて、11月からチップワンストップ、ザイコストア(コアスタッフ)、アールエスコンポーネンツの3社にて、インターネット販売を開始しています。<背景>シャント抵抗器は、大電力アプリケーションの電流検出用途として、車載や産業機器分野で幅広く搭載されています。中でも車載分野においては、電子化・電動化が進むとともに、小型モータや、ECUの搭載数が増加の一途を辿っており、高電力でありながら小型のシャント抵抗への要求が高まってきています。こうした中、ユーザーニーズに応え、2016年より量産を開始したPSRシリーズがお客様に好評を得ています。<新製品の詳細>今回新たに開発したGMR100シリーズは、幅広い抵抗値へのニーズに対応するため、従来のPSRシリーズより抵抗値の大きい5mΩ~220mΩをラインアップしています。ローム独自の材料と構造により、従来品と比較して表面温度上昇を45%低減することに成功。 これにより、通常使用時はもちろん、過電流負荷時も安定した抵抗値を実現できます。 また、抵抗体金属に高機能合金材料を採用したことで、低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数(TCR)※1)を達成しており、高精度かつ信頼性の高い製品となっています。さらに、独自の新構造により、薄型化(0.4mm)が可能となり、一般品に比べて、約47%小型化となっています。これにより、車載や産業機器分野など厳しい温度保証が要求されるセットの回路にも余裕を持って使用することができるため、設計負荷の軽減やアプリケーションのさらなる小型化にも貢献します。今後もロームは車載・産業機器を注力分野とし、抵抗器からトランジスタ、ダイオードに至るまで、パワー分野におけるラインアップを強化してまいります。 <特長>1.幅広い製品ラインアップ従来の超低抵抗PSRシリーズ(0.1~3mΩ)に、より抵抗値の大きいGMRシリーズ(5~220mΩ)をラインアップ。☆:開発中(抵抗値によって開発スケジュールが異なります。別途お問い合わせください。)※1:+20℃~+60℃※2:シリーズ外の抵抗値対応については別途お問い合わせください。※3:抵抗値ごとに開発スケジュールが異なります。別途お問い合わせください。品名サイズ略称mm(inch)定格電力(70℃)抵抗値許容差抵抗温度計数※1(ppm/℃)抵抗値範囲(mΩ)使用温度(℃)☆GMR505025(2010)2WF(±1%)0~+505-55~+170±2510~200(E6シリーズ※2※3)NEWGMR1006432(2512)3WF(±1%)0~+50☆5±2010~220(E6シリーズ※2)☆GMR3207142(2817)5WF(±1%)0~+1005±2510~100(E6シリーズ※2※3)2.ローム独自の材料と構造により、従来品と比較して表面温度上昇を45%低減 シャント抵抗器は、高電力で使用した際に、熱による破壊が課題となります。こうした課題に対し、ロームは、材料の見直しと独自の構造を採用することで、大幅な表面温度低減を実現しました。例えば、10mΩ品を3Wで使用した際、従来品が181℃に達するのに対して、GMR100品は100℃と表面温度の上昇を45%低減することに成功しました。 優れた放熱性を実現したことにより、通常使用時はもちろんのこと、過電流負荷時においても、抵抗値が変化することなく安定した性能を保つことができます。3.低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数を達成 一般的に、抵抗値が低くなるほど抵抗温度係数は大きくなりますが、GMRシリーズは、抵抗体金属に高機能合金材料を採用したことで、低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数(TCR)を達成。熱に左右されにくい高精度な電流検出が可能になるとともに、アプリケーションの信頼性向上にも貢献します。4.小型・低背化を実現パッケージは6432(2512inch)と一般品と同等を維持しているため、容易に置き換えをすることができます。また、ローム独自の構造により、高さを一般品に比べて約半減できているため、全体の体積として約47%の小型化を実現しています。<アプリケーション例>車載:ECU、EPS、インバータやモータ周辺の回路産業機器:UPS、汎用インバータ大型家電:冷蔵庫、エアコン、洗濯機、掃除機などのインバータ<回路図例><用語説明>*1)TCR(Temperature Coefficient of Resistance)「抵抗温度係数」のことで、この値が低いほど周囲温度の変化に対する抵抗値変化が少なく、機器の動作ばらつきを抑えることができる。<関連情報>
小型・高電力の低抵抗シャント抵抗器シリーズに
「GMR100シリーズ」を新たにラインアップ
高い放熱性および信頼性の向上により、車載・産機に最適
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、車載や産業機器、大型家電など高電力が必要なセットの電流検出用途に最適な高電力・低抵抗シャント抵抗器「GMR100シリーズ」を開発、量産しました。
本製品は、4月よりサンプル出荷(195円/個:税抜)を、10月より月産100万個の体制で本格量産を開始しております。生産拠点は前工程、後工程ともにROHM Integrated Systems (Thailand) Co., Ltd.(タイ)となります。加えて、11月からチップワンストップ、ザイコストア(コアスタッフ)、アールエスコンポーネンツの3社にて、インターネット販売を開始しています。
<背景>
シャント抵抗器は、大電力アプリケーションの電流検出用途として、車載や産業機器分野で幅広く搭載されています。
中でも車載分野においては、電子化・電動化が進むとともに、小型モータや、ECUの搭載数が増加の一途を辿っており、高電力でありながら小型のシャント抵抗への要求が高まってきています。こうした中、ユーザーニーズに応え、2016年より量産を開始したPSRシリーズがお客様に好評を得ています。
<新製品の詳細>
今回新たに開発したGMR100シリーズは、幅広い抵抗値へのニーズに対応するため、従来のPSRシリーズより抵抗値の大きい5mΩ~220mΩをラインアップしています。
ローム独自の材料と構造により、従来品と比較して表面温度上昇を45%低減することに成功。 これにより、通常使用時はもちろん、過電流負荷時も安定した抵抗値を実現できます。 また、抵抗体金属に高機能合金材料を採用したことで、低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数(TCR)※1)を達成しており、高精度かつ信頼性の高い製品となっています。さらに、独自の新構造により、薄型化(0.4mm)が可能となり、一般品に比べて、約47%小型化となっています。
これにより、車載や産業機器分野など厳しい温度保証が要求されるセットの回路にも余裕を持って使用することができるため、設計負荷の軽減やアプリケーションのさらなる小型化にも貢献します。
今後もロームは車載・産業機器を注力分野とし、抵抗器からトランジスタ、ダイオードに至るまで、パワー分野におけるラインアップを強化してまいります。
<特長>
1.幅広い製品ラインアップ
従来の超低抵抗PSRシリーズ(0.1~3mΩ)に、より抵抗値の大きいGMRシリーズ(5~220mΩ)をラインアップ。
※1:+20℃~+60℃
※2:シリーズ外の抵抗値対応については別途お問い合わせください。
※3:抵抗値ごとに開発スケジュールが異なります。別途お問い合わせください。
mm(inch)
(70℃)
許容差
(ppm/℃)
(mΩ)
(℃)
(2010)
-55~+170
GMR100
(2512)
(2817)
2.ローム独自の材料と構造により、従来品と比較して表面温度上昇を45%低減
シャント抵抗器は、高電力で使用した際に、熱による破壊が課題となります。こうした課題に対し、ロームは、材料の見直しと独自の構造を採用することで、大幅な表面温度低減を実現しました。例えば、10mΩ品を3Wで使用した際、従来品が181℃に達するのに対して、GMR100品は100℃と表面温度の上昇を45%低減することに成功しました。 優れた放熱性を実現したことにより、通常使用時はもちろんのこと、過電流負荷時においても、抵抗値が変化することなく安定した性能を保つことができます。
3.低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数を達成
一般的に、抵抗値が低くなるほど抵抗温度係数は大きくなりますが、GMRシリーズは、抵抗体金属に高機能合金材料を採用したことで、低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数(TCR)を達成。熱に左右されにくい高精度な電流検出が可能になるとともに、アプリケーションの信頼性向上にも貢献します。
4.小型・低背化を実現
パッケージは6432(2512inch)と一般品と同等を維持しているため、容易に置き換えをすることができます。また、ローム独自の構造により、高さを一般品に比べて約半減できているため、全体の体積として約47%の小型化を実現しています。
<アプリケーション例>
<回路図例>
<用語説明>
<関連情報>
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