2017年1月10日
※2017年1月10日現在ローム調べ
ローム株式会社(本社:京都市)とラピスセミコンダクタ株式会社(本社:横浜市)は、自動車のクラスターやカーナビなどで採用が進む大型・高精細液晶パネル向けに、車載液晶パネルの駆動・制御を行うパネル用チップセットを開発しました。 今回開発したチップセットは、業界最高のHD/FHD*1クラス高精細液晶パネルを駆動するゲートドライバ、ソースドライバ、タイミングコントローラ (T-CON)、それらを最適に動作させるパワーマネジメントIC (PMIC)、ガンマ補正ICで構成されています。構成する各ICが情報を随時共有することで、世界で初めて液晶パネル向けデバイスに機能安全*2を導入することに成功しており、自動車が求める高い品質を実現。不具合が大きな事故につながるスピードメーターやサイドミラーの液晶パネルにも対応可能です。 また、チップセットとして最適化を行い、幅広い仕様をカバーできるように開発すると同時に、タイミングコントローラにFail検出機能を搭載し動作検証をしているため、さまざまな高精細液晶パネルを構築することが可能です。 なお、本チップセットは2016年11月からサンプル出荷(5,000円/個:税抜)を開始しており、2017年1月より当面月産5万個の体制で量産を開始します。生産拠点は、前工程がローム浜松株式会社(静岡県)とラピスセミコンダクタ宮城株式会社(宮城県)、後工程がROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)となります。 今後ロームは、さらに大型・高精細液晶パネル向けの機能安全導入車載チップセットの開発を行っていきます。
近年、クラスター(インパネ)やカーナビ、電子ミラーなどの液晶パネル化が急激に進んでおり、用途の拡大に伴いパネルの大型化・高精細化に対する要望も大きくなっています。 液晶パネルの大型化・高精細化を実現するには、液晶パネルを駆動するドライバ、コントローラの多チャンネル化が必要であり、システム構築と動作検証が難しくなることから、チップセットでの供給が強く求められています。また、電子ミラーなど不具合が大きな事故につながるアプリケーションにおいては、事故の未然防止に貢献する機能安全も必要とされています。
本チップセットは、車載で業界最高のHD/FHDクラス高精細液晶パネルを駆動するゲートドライバ、ソースドライバ(各ドライバはラピスセミコンダクタ製)、タイミングコントローラ、それらを最適に動作させるパワーマネジメントIC、ガンマ補正ICで構成されています。複数のICで構成される本チップセットの大きな特長は下記になります。
チップセットを構成する各ICには、想定される故障モードを相互に検出するための機能が盛り込まれています。液晶ドライバの破壊や剥離、液晶への入力信号などの情報を随時確認、フィードバックし、チップセットとして補完的にパネルの不具合を検出可能です。機能安全を導入したことで、スピードメーターやサイドミラーの液晶パネル化で懸念される重大な事故の未然防止に貢献します。 例えば、サイドミラーの液晶パネルが人のいない画面状態でフリーズしてしまった場合、運転者は画面がフリーズしていることに気付くのが難しく、人が侵入してきた時に重大な事故につながる危険性があります。このような危険を防ぐための機能安全として画面がフリーズしていることを検出できる機能を持たせています。
パワーマネジメントICにおいては、異常検出のためにレジスタをダブルレジスタ化し、異常時の復帰用にオートリフレッシュ機能を搭載しているため、ノイズなど想定外の影響に対しても高い信頼性を実現します。
チップセットとして、幅広い仕様をカバーできるよう開発しているため、さまざまなHD/FHDクラスの高精細液晶パネルを構築することが可能です。 また、タイミングコントローラには、Fail検出回路を搭載しており、チップセットの動作検証を行うことができます。さらに、パワーマネジメントICの各出力設定は、IC内レジスタ値の書き換えだけで簡単に変更可能です。これらにより、基板の共通設計化・開発工数の削減に大きく貢献します。
チップセットを簡単に評価できるアプリケーションボードやリファレンスデザイン、マニュアルなどを準備しています。ぜひ、お問い合わせください。
車載向け高精細液晶パネル用チップセットの製品情報を公開
車載向け高精細液晶パネル用チップセット (PDF:384KB)
世界初※、高精細液晶パネル向け機能安全導入車載チップセットを開発
スピードメーター、サイドミラーにも対応可能な機能安全対応ラインアップを一挙に展開
2017年1月10日
※2017年1月10日現在ローム調べ
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)とラピスセミコンダクタ株式会社(本社:横浜市)は、自動車のクラスターやカーナビなどで採用が進む大型・高精細液晶パネル向けに、車載液晶パネルの駆動・制御を行うパネル用チップセットを開発しました。
今回開発したチップセットは、業界最高のHD/FHD*1クラス高精細液晶パネルを駆動するゲートドライバ、ソースドライバ、タイミングコントローラ (T-CON)、それらを最適に動作させるパワーマネジメントIC (PMIC)、ガンマ補正ICで構成されています。構成する各ICが情報を随時共有することで、世界で初めて液晶パネル向けデバイスに機能安全*2を導入することに成功しており、自動車が求める高い品質を実現。不具合が大きな事故につながるスピードメーターやサイドミラーの液晶パネルにも対応可能です。
また、チップセットとして最適化を行い、幅広い仕様をカバーできるように開発すると同時に、タイミングコントローラにFail検出機能を搭載し動作検証をしているため、さまざまな高精細液晶パネルを構築することが可能です。
なお、本チップセットは2016年11月からサンプル出荷(5,000円/個:税抜)を開始しており、2017年1月より当面月産5万個の体制で量産を開始します。生産拠点は、前工程がローム浜松株式会社(静岡県)とラピスセミコンダクタ宮城株式会社(宮城県)、後工程がROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)となります。
今後ロームは、さらに大型・高精細液晶パネル向けの機能安全導入車載チップセットの開発を行っていきます。
<背景>
近年、クラスター(インパネ)やカーナビ、電子ミラーなどの液晶パネル化が急激に進んでおり、用途の拡大に伴いパネルの大型化・高精細化に対する要望も大きくなっています。
液晶パネルの大型化・高精細化を実現するには、液晶パネルを駆動するドライバ、コントローラの多チャンネル化が必要であり、システム構築と動作検証が難しくなることから、チップセットでの供給が強く求められています。また、電子ミラーなど不具合が大きな事故につながるアプリケーションにおいては、事故の未然防止に貢献する機能安全も必要とされています。
(1280×720)
(1920×720)
(1920×1080)
(2880×1080)
コントローラ
ドライバ
制御
/AD410
ドライバ
パネル
駆動
(1440ch)
(1440ch)
(1440ch)
(1440ch)
ドライバ
パネル
駆動
(960ch)
(960ch)
(540ch)
(540ch)
電源IC
本チップセットは、車載で業界最高のHD/FHDクラス高精細液晶パネルを駆動するゲートドライバ、ソースドライバ(各ドライバはラピスセミコンダクタ製)、タイミングコントローラ、それらを最適に動作させるパワーマネジメントIC、ガンマ補正ICで構成されています。複数のICで構成される本チップセットの大きな特長は下記になります。
<新製品の特長>
1. 世界初、液晶パネル向け機能安全導入車載チップセット
チップセットを構成する各ICには、想定される故障モードを相互に検出するための機能が盛り込まれています。液晶ドライバの破壊や剥離、液晶への入力信号などの情報を随時確認、フィードバックし、チップセットとして補完的にパネルの不具合を検出可能です。機能安全を導入したことで、スピードメーターやサイドミラーの液晶パネル化で懸念される重大な事故の未然防止に貢献します。
例えば、サイドミラーの液晶パネルが人のいない画面状態でフリーズしてしまった場合、運転者は画面がフリーズしていることに気付くのが難しく、人が侵入してきた時に重大な事故につながる危険性があります。このような危険を防ぐための機能安全として画面がフリーズしていることを検出できる機能を持たせています。
不具合例
発生箇所
発生に関連する
各ICの
想定エラー
③内部レジスタ異常
ドライバ
⑤信号が来ない←T-CONが検出
⑥出力Low固定
ドライバ
パワーマネジメントICにおいては、異常検出のためにレジスタをダブルレジスタ化し、異常時の復帰用にオートリフレッシュ機能を搭載しているため、ノイズなど想定外の影響に対しても高い信頼性を実現します。
2. HD/FHDクラスの高精細液晶パネルを簡単に構築可能
チップセットとして、幅広い仕様をカバーできるよう開発しているため、さまざまなHD/FHDクラスの高精細液晶パネルを構築することが可能です。
また、タイミングコントローラには、Fail検出回路を搭載しており、チップセットの動作検証を行うことができます。さらに、パワーマネジメントICの各出力設定は、IC内レジスタ値の書き換えだけで簡単に変更可能です。これらにより、基板の共通設計化・開発工数の削減に大きく貢献します。
3. アプリケーションボードなど設計サポートも完備
チップセットを簡単に評価できるアプリケーションボードやリファレンスデザイン、マニュアルなどを準備しています。ぜひ、お問い合わせください。
<用語説明>
2560x1600
HDは1280×720ピクセル。FHDは1920×1080ピクセルの解像度に相当する。
一方、ICで良く言われる保護機能は、IC自身の破壊や誤動作をIC内部でモニタリングし、IC自身の安全を確保する機能である。
<関連情報>
■ 製品情報
車載向け高精細液晶パネル用チップセットの製品情報を公開
■ 新商品速報
車載向け高精細液晶パネル用チップセット (PDF:384KB)
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