ローム製SiC-MOSFETが超高電圧パルス発生器に採用
各種機器の大幅な小型化や高機能化に貢献

2015年3月4日

SiC搭載高電圧パルス発生器ローム株式会社(本社:京都市)は、この度、福島SiC応用技研株式会社様が2014年11月に販売を開始された超高電圧パルス発生器「SiC-Pulserシリーズ」において、ロームのシリコンカーバイド製MOSFET(SiC-MOSFET)「SCT2080KE」を採用頂きました。
パルス発生器は、高電圧を必要とする加速器やプラズマ発生装置、レーザー加工機など、幅広い分野で使用されています。また、こうした高電圧機器では、従来スイッチ素子として真空管やSi製デバイスが使用されていましたが、システムに使用される部品点数が非常に多くなるため、設置や建設に莫大なコストがかかってしまいます。
こうした中、高耐圧、低オン抵抗、高速スイッチング性能を兼ね備えるSiC製スイッチング素子の特性を活かし、ローム製のSiCデバイスをスイッチモジュールに採用することで、真空管やSi製デバイスを用いた従来品では達成できなかった性能を有するパルス発生器を非常に小さな装置サイズで実現することが可能になりました。

福島SiC応用技研株式会社 古久保社長は、「これまでにない画期的なパルス発生器の実現するにあたり、さまざまなスイッチング素子を評価した結果、性能・信頼性の条件を満たすのがローム製のSiCデバイスでした。SiCを使ったパルス発生器の実用化は世界で初めてです。例えば、ビーム出力が数十kW規模の常伝導ライナックを実現しようとした場合、真空管による加速技術ではライナックの長さが1,600m程度になるのに対して、SiCによる加速技術を適用すると6m以下に抑えることができ、設置コストも非常に少なく済みます。福島SiC応用技研では、こうしたSiCデバイスによる先進的パワーエレクトロニクス製品の受注生産を福島で行い、復興を支援していきたいと考えています。今後もあらゆる分野においてSiCの可能性を共に広げていきたいと思います。」と述べられております。

ロームでは、これまで業界に先駆けてSiCデバイスの量産を進めてまいりました。今回、採用頂いたSiC-MOSFET「SCT2080KE」は、一般的なインバータで使用されているSi-IGBTに比べて、スイッチング損失を70%以上削減することが可能です。また、スイッチング周波数を高周波化することで、周辺回路の小型化にも貢献します。既に産業機器や太陽光発電のパワーコンディショナー等のインバータ、コンバータ向けに採用が進んでおり、新たな市場開拓も続けております。

SCT2080KEのパッケージTO-247

「パワーデバイス」を成長戦略のひとつとしているロームは、常に新しい提案を続けていくためにも、注目の続くSiCデバイスに加え、シリコンデバイスの分野でもラインアップを充実させていきます。そして個別半導体からLSIまでをカバーする総合力を活かし、今後も多様な市場ニーズに合わせた商品展開を進めてまいります。

超高電圧パルス発生器 紹介動画

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