日本の寺社として初めて!
電源、配線、メンテナンス不要のEnOceanスイッチを奈良・當麻寺(たいまでら)に導入
国宝や重要文化財を傷つけない無線システムに高い評価

2014年2月7日

ローム株式会社(本社:京都市)は、電源、配線、メンテナンス不要のEnOceanスイッチシステムを日本の寺社として初めて當麻寺(奈良県葛城市)に採用いただきました。
国宝や重要文化財を多数収蔵される伽藍三堂(本堂、金堂、講堂)のLED照明用スイッチとして1月中旬に設置を完了し、歴史的にも価値の高い建造物を傷つけないシステムとして高い評価をいただいています。

(シーシーエス株式会社の"自然光LED照明"を使用し、照明演出の設計施工を株式会社灯工舎が実施いたしました)

※2月7日現在、ローム調べ
本堂のご本尊「當麻曼陀羅」
本堂のご本尊「當麻曼陀羅」

當麻寺は飛鳥時代に創建され、白鳳・天平様式の大伽藍を有しており、金堂の弥勒仏や四天王などの白鳳美術をはじめとした歴史的に重要な寺宝・文化財を多数収蔵されています。
2013年4月~6月に開催された特別拝観「灯り荘厳~LED で拝する當麻寺のみほとけ」において、伽藍三堂(本堂、金堂、講堂)の堂内にLED 照明を仮設置されたところ、大変好評ということで、今回の正式設置に至りました。
正式設置にあたり、歴史的にも非常に価値の高い建造物への影響が懸念されましたが、スイッチまでの長い配線工事や電池などの電源確保が不要なEnOceanシステムを採用いただくことにより、文化庁の工事認可も得ることができました。
このシステムにより、暗いお堂の中ではよく見ることのできなかった本堂の當麻曼陀羅図厨子(国宝)や金堂の弥勒仏坐像(国宝)など「當麻寺のみほとけ」の新たな表情、魅力をつぶさに見ることが可能となりました。

電源不要、配線不要、メンテナンス不要を特徴とするEnOceanの無線通信技術は、ヨーロッパで高い評価を得ており、既にビルの照明スイッチなどで40万棟以上の採用実績があります。こうしたBEMS/HEMS市場に限らず、歴史的建造物への設置も進んでおり、今後、日本の寺社においては、照明スイッチのほか、盗難・不法侵入防止などセキュリティ用途での採用も期待されます。
ロームでは今後もEnOcean Allianceのプロモーターの立場で他のメンバー各社と緊密に協力するとともに得意とする無線通信技術や各種センサ技術、低消費電力技術を提供することで、バッテリーレス・ワイヤレスセンサネットワークの発展・拡大に取り組んでまいります。

講堂
講堂
金堂
金堂

<當麻寺奥院 住職 川中 光教様のコメント>
これまで伽藍三堂には、十分な照明設備がなく、夕刻は堂内がかなり暗い状態でした。當麻寺のご本尊は、曼陀羅の図でございますので、堂内が暗いとはっきりと拝んでいただくことができません。参拝される皆さんにしっかりと曼陀羅や仏様を拝んでいただきたいと思い、LED照明を入れさせていただきました。
照明のライト部分は、天井や梁など隠れたところに配線工事できますが、スイッチはどうしても入口から近い場所に付けることになります。すると、そこまで配線工事をする必要がでてきます。ロームさんの照明スイッチは、そういった電源の配線がいらないし、電池を入れておかなくてもいい。文化財の保護はもちろんですが、美観的にも国宝の建物にぴったりのスイッチだと思います。

<株式会社灯工舎 藤原様のコメント>
今回のプロジェクトの最大の難問は、伽藍三堂の建物自体がすべて国宝、重要文化財といった指定文化財であることでした。その為には、建造物を可能な限り痛めないことが必須条件でした。それにはネジを使用しない、機器設置には指定の緩衝材を挟みこむなど徹底した配慮が求められました。その中で、この自己発電の無線スイッチは、余分な配管・配線の要素を無くすことができる画期的なスイッチです。また、年中無休の寺院における難問として工事期間が挙げられますが、受信距離の長いこのスイッチのお蔭で、大変自由度の高い配線が可能となり、最終的には非常に短期間での施工を実現しました。
文化財保護、美観、コストパフォーマンスのすべてにおいて有効な照明スイッチシステムだと思います。

<関係図>
関係図
<EnOceanスイッチシステムとは>
EnOceanスイッチシステムとは
<今回の導入製品(スイッチ部分)>
項目 内容
スイッチ発電・無線送信部 PTM 200C
筐体 プラスチック
送信周波数 315 MHz
電波法対応 対応済み(技術基準適合証明取得)
スイッチチャンネル数 2, 4 チャンネルの2種類
2チャンネル
2チャンネル
4チャンネル
4チャンネル
 

<動画の紹介>
動画では、「當麻寺のみほとけ」の表情、ご住職様のコメントに加えて、EnOceanシステムを紹介しています。

<株式会社灯工舎について>
株式会社灯工舎(代表取締役 藤原 工)は、2012年に設立。
美術館・博物館、宗教施設、近代建築遺産といった芸術、文化施設を中心に、自然光から照明、最先端のLEDからいにしえの灯りまで身の回りにあるすべての光で、目的に合わせた最適な光を構築する照明コンサルティング会社です。
研究・調査からコンサルティング・設計、そしてライティング・施工まで、光に関するさまざまな業務に対応します。
詳細は、ホームページをご覧ください。http://www.lightmeister.co.jp/
また、設計・施工についてのお問い合わせは、 fujiwara@lightmeister.co.jp までご連絡ください。

<シーシーエス株式会社について>
シーシーエス株式会社は、1993 年に京都で工業用途の検査用LED 照明メーカーとして設立以来、検査用LED 照明の分野ではリーディングカンパニーとして、トップシェアを誇ります。
工業用途で培った照明の使い方により検査精度を高める技術「ライティングソリューション」を強みに様々な分野へ展開しています。2007 年には、太陽光に近い光である「自然光LED」を開発、光の質が求められる美術館や博物館などに最適な照明を提供しています。
詳細につきましてはホームページをご覧ください。http://www.ccs-inc.co.jp/

<ローム株式会社について>
ローム株式会社(代表取締役社長 澤村 諭)は、1958年(昭和33年)設立。民生機器市場、携帯電話及び通信機器、自動車関連機器をはじめとする幅広い市場分野でシステムソリューションを展開しており、グローバルに展開している開発・営業ネットワークを通じて品質と信頼性に優れたLSIやディスクリート半導体を顧客に供給しています。詳細は、http://www.rohm.co.jpをご参照ください。

<EnOcean Allianceの概要>
EnOcean Allianceは、ビルディング・セクターにおける世界中のリーディング・カンパニーが集結し形成されており、ビル内のエネルギー消費を高効率化させるソリューションを提供しています。場所を選ばず設置でき、メンテナンスコストがかからないエネルギーハーベスティング無線技術を国際的に普及させることを目指しており、OEMパートナーの製品との互換性の創出にも注力しています。そのベースとなっているのが、電力消費量が非常に少なくエネルギーハーベスティングを利用した無線ソリューションに最適な国際規格ISO/IEC 14543-3-10です。
ヨーロッパでは既にビルの照明用スイッチなどで40万棟以上の採用実績があり、そのアライアンスには世界のトップメーカ300社が参加。日本企業も30社以上が参加し、アジア地域でのHEMS、BEMSをはじめとするセンサネットワーク普及のキーデバイスとして大きな注目を集めています。
ロームは、2012年10月にアジア企業として初めて「EnOcean Alliance」の主幹メンバーであるプロモーターに就任。アジア唯一のプロモーターとして、日本およびアジア地域での更なる普及促進を図るべく、製品開発及び販売サポートを推進しています。

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