ロームがAC/DCコンバータ用電源IC 24機種を商品化
パワーMOSFET内蔵で、業界最高クラスの高効率と小型化を実現

2013年6月27日
<要旨>

AC/DCコンバータ用電源ICローム株式会社(本社:京都市)は、ACアダプタや各種家電の一次電源を構成するAC/DCコンバータ用電源IC「BM2Pxxx/BM2PxxxFシリーズ」を開発しました。
新シリーズは24機種で、自社の低オン抵抗スーパージャンクションMOSFETを採用するとともに、回路の最適化を図ったことで業界最高クラスの効率と低ノイズを達成しました。また、面実装タイプのSOP8パッケージも取り揃え、機器の小型化にも貢献します。今後は白物家電やTVの待機電源、モニターのアダプタなどあらゆる家電製品の高効率化を実現する製品群の拡充を図ってまいります。
生産拠点は、前工程がローム浜松株式会社(浜松市)、後工程がROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)となり、全ての工程を自社内で行っています。なお、本製品は7月からサンプル出荷(サンプル価格:100円~300円)、9月から量産を開始する予定です。

<背景>

AC/DCコンバータは電気電子機器の一次電源を構成するデバイスで、市場ニーズとして、省エネ化、省スペース化、利便性の向上が挙げられます。一般的にAC/DCコンバータ用電源ICは、電源全体として国際規格のEnergy Star対応が必要になるなど、待機時を含めた高効率化が強く求められています。また、部品数が多く実装面積がかさみ、設計が複雑で時間を要するという課題もあります。
ロームは同市場に対し、LDOやDC/DCコンバータなどで培った電源技術とディスクリートトランジスタのアナログパワー技術を活かし、小型で高効率が必要となる25W以下のACアダプタ、家電、オフィス機器向けの「BM2Pxxx/BM2PxxxFシリーズ」を開発しました。

ハイパワー挿入タイプ (BM2Pxxxシリーズ)

AC/DC
出力
電力
保護機能 MOSFET
オン抵抗
Type Name
BR※1 VCC OVP※2
8Wクラス
以下
LATCH 8.5Ω(typ.) BM2P091
Auto Restart BM2P092
  LATCH BM2P093
  Auto Restart BM2P094
13Wクラス
以下
LATCH 4.0Ω(typ.) BM2P051
Auto Restart BM2P052
  LATCH BM2P053
  Auto Restart BM2P054
19Wクラス
以下
LATCH 2.4Ω(typ.) BM2P031
Auto Restart BM2P032
  LATCH BM2P033
  Auto Restart BM2P034
25Wクラス
以下
LATCH 1.4Ω(typ.) BM2P011
Auto Restart BM2P012
  LATCH BM2P013
  Auto Restart BM2P014

小型面実装タイプ (BM2PxxxFシリーズ)

AC/DC
出力
電力
保護機能 MOSFET
オン抵抗
Type Name
BR※1 VCC OVP※2
5Wクラス以下 LATCH 8.5Ω(typ.) BM2P091F
Auto Restart BM2P092F
  LATCH BM2P093F
  Auto Restart BM2P094F
8Wクラス以下 LATCH 4.0Ω(typ.) BM2P051F
Auto Restart BM2P052F
  LATCH BM2P053F
  Auto Restart BM2P054F

※1 BR:ブラウンIn/Out電圧保護機能
※2 VCC OVP:VCC端子過電圧/低電圧保護機能

高効率 低消費 小型化


<特長>

1.高効率の実現により、機器の省エネ化に貢献
効率向上のために高性能なローム製スーパージャンクションMOSFETを採用するとともに、内蔵MOSFETの性能を最大限に引き出すために、徹底したドライバ回路の最適化を図りました。 効率はEnergy Star 6.0の要求86.35%をクリアしており、AC100V、25Wのアダプタの場合、一般品と比較してICの置き換えのみで87%以上の効率を実現。周辺部品をより最適化することで、90%以上の効率改善も可能です。

高効率の実現により、機器の省エネ化に貢献

2.効率改善で待機電力も大幅に低減
今回内蔵したスーパージャンクションMOSFETは650V耐圧でありながら、低オン抵抗(SOP-8でもわずか4.0Ω)、低ゲート電荷量(Qg)、高速スイッチングを実現したパワーMOSFETです。
待機時の消費電力は、25Wのアダプタの場合、AC100V時に20mW以下、AC230V時に30mW以下と、国際規格Energy Star 6.0の要求100mW以下を大幅に下回っています。周辺部品によっては、さらなる低消費化も期待できます。

効率改善で待機電力も大幅に低減

3.自社のスーパージャンクションMOSFET採用で、
   小型パッケージを実現

AC/DCは、一般的にプレーナータイプのMOSFETを使用している場合が多く、放熱の問題から小型化が困難でした。
今回、ロームは自社のスーパージャンクションMOSFETを採用。様々な保護機能を内蔵することで外付け部品を削減し、8Wクラス以下においては標準的なDIP7パッケージに加え、面実装が可能なSOP-8パッケージもラインアップしました。SOP-8パッケージ(6.2mm×5.0mm×1.5mm)を採用したことで、実装面積を47%削減し、コンパクトなだけではなく設計や基板レイアウトも簡単になります。

自社のスーパージャンクションMOSFET採用で、小型パッケージを実現

<用語説明>

スーパージャンクションMOSFET
  3次元的な空乏層の広がりを利用して従来よりも低損失化を実現したパワーMOSFET。
PWM(pulse width modulation)
  変調方式のひとつで、パルス信号の出力時間を長くしたり短くしたりすることで、電流や電圧を制御する方法。

<Energy Starとは>
1992年にアメリカ環境保護局(EPA)とアメリカ合衆国エネルギー省 (DOE)でつくられた、消費者向け製品に関するエネルギー効率の標準制度のこと。対象製品としてはパソコン、プリンタ、複合機など多岐に渡る。日本は1995年に参加し、経済産業省によって「国際エネルギースタープログラム」として実施している。 なお、Energy Star 6.0は2013年6月に改定予定。

■新製品情報
MOSFET内蔵AC/DCドライバIC BM2Pxxx/BP2PxxxFシリーズ

■新製品速報
MOSFET内蔵AC/DCドライバIC BM2Pxxx/BP2PxxxFシリーズ(PDF:429KB)