ロームがエネルギーハーベスト技術を利用した次世代無線通信規格推進団体
「EnOcean Alliance(エンオーシャンアライアンス)」のプロモーターに就任

発表日:2012-10-18

半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)はこの度、次世代無線通信規格推進団体「EnOcean Alliance」の主幹メンバーであるプロモーターに就任しました。EnOcean Allianceは、エネルギーハーベストを使用したバッテリーレス・ワイヤレス無線通信技術の開発促進を主導する企業団体であり、その主たる目的は、バッテリー不要、メンテナンス不要の技術を、省エネビル向けの国際標準化することにあります。現在、ビル分野や電気分野の企業を含め、全世界で300社以上の加盟企業から構成されており、アジアからのプロモーター就任はロームが初めてとなります。ロームでは今回のプロモーター就任を機に、エネルギーハーベストを使用した無線通信技術への取り組みを強化するとともに、EnOcean Allianceが国際標準化した通信規格の更なる開発促進に貢献致します。

近年、スマートフォンやタブレット端末、パソコン等様々な民生機器に無線通信が搭載され、利用が急激に拡大している一方で、オフィスビル、工場、住宅等における監視管理システムにおいても、無線技術のニーズは高まっていますが、無線通信システムを構築するためには、通信機器を動作させる電源とそれに伴う配線が必要となる点が課題となっています。この課題を解決するための選択肢の一つがEnOceanのエネルギーハーベスト技術です。この技術は、自然界に存在するごく小さなエネルギー(動作、光、温度差等)を収集した上で電力に変換し、この電力を用いて情報を無線で伝送する機能から成ります。電力源となる動作が生じてから、無線通信が伝送されるまでの全過程は0.01秒で完了し、電源、配線無しで低電力のワイヤレスセンサソリューションを提供することが可能となりました。この技術を使用した製品はメンテナンスが不要で、ビルの建築設計を柔軟にすることができる点も特長の一つです。

EnOcean Allianceは、2008年4月にヨーロッパ及びアメリカの企業が、自社の製品にEnOceanのエネルギーハーベスト技術を組み込むことを目的として設立されました。これらの企業は各々の製品が相互に互換性を持てるよう通信規格の標準化に取り組み、2012年4月には、エネルギーハーベストを利用した超低消費電力ワイヤレスソリューション向けの通信規格として、世界で初めて国際標準規格(ISO/IEC 14543-3-10)を取得しました。EnOcean Allianceのメンバーはプロモーター、パーティシパント、アソシエートの三段階に分かれています。今回、ロームはその中の最上層に当たるプロモーターに就任し、EnOceanのバッテリーレス・ワイヤレス技術の開発促進の中心的役割を担うことになります。

今回の就任に当たっては、ロームの通信技術、デバイス技術が認められ、現時点では唯一の日本企業として、プロモーターに認定されました。ロームでは、無線通信技術をモジュールや、また、室内の照明を電源として利用する高効率の色素増感型太陽電池の開発等、無線通信分野、エネルギーハーベスト分野にて、様々な製品を開発してきました。ロームでは今後、こういった技術、また半導体の開発において長年培ってきた低消費電力技術を活かし、EnOcean Allianceの中核メンバーとして、国際標準規格としてのエナジーハーベスティング・ワイヤレス技術開発に取組みます。また、EnOcean Allianceにおける協力体制を強化し、日本における新たな技術とアプリケーションの開発に邁進していきます。

ローム株式会社 常務取締役 研究開発本部長 高須秀視
「電源不要、配線不要、メンテナンス不要を特徴とするEnOceanのバッテリーレス無線通信技術は、BEMS/HEMS市場に限らず、インフラ管理、物流、ヘルスケア等に関する情報交換を無線ネットワーク上で展開するセンサネットワークの市場に新しい機会をもたらす可能性を秘めています。今後、ロームはEnOcean Allianceのプロモーターの立場で他のメンバー各社と緊密に協力し、また自社保有する各種センサ技術、低消費電力技術を提供することで、バッテリーレス・ワイヤレスセンサネットワークの発展・拡大に取組んでまいります。」

EnOcean Alliance, Chairman&CEO, Graham Martin氏
「ロームがEnOcean Allianceにプロモーターとして加盟することを大変喜ばしく思っております。我々は日本における省エネビルに関わる需要が増加していると認識しており、今後、日本市場における経験が豊富なロームの力を借りることで、エネルギーハーベストを使用した無線ソリューションの早期浸透を目指し、ビル内通信規格のナンバーワンを目指し取り組んでいきたいと考えております。また、ロームの加盟により、EnOcean Alliance及びEnOcean技術の更なる国際化にも期待しております。」

<EnOcean Allianceの概要>
EnOcean Allianceは、ビルディング・セクターにおける世界中のリーディング・カンパニーが集結し形成されており、ビル内のエネルギー消費を高効率化させるソリューションを提供しています。場所を選ばず設置でき、メンテナンスコストがかからないエネルギーハーベスティング無線技術を国際的に普及させることを目指しており、OEMパートナーの製品との互換性の創出にも注力しています。そのベースとなっているのが、電力消費量が非常に少なくエネルギーハーベスティングを利用した無線ソリューションに最適な国際規格ISO/IEC 14543-3-10です。EnOcean Allianceは300社以上の企業が参加している非営利組織であり、本部は米国カリフォルニア州サンラモンに置かれています。

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