業界トップクラス34mΩの低オン抵抗を実現
Si深堀エッチング技術を採用したスーパージャンクションMOSFETの量産スタート

発表日:2011-09-14


半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)は、太陽光発電のパワーコンディショナー向けに業界トップクラスの低オン抵抗を実現した高耐圧パワーMOSFET「R5050DNZ0C9」(500V/50A/typ,34mΩmax45mΩ)を開発しました。
本製品は、放熱性の高いTO247PLUSパッケージを採用し、9月中旬よりサンプル出荷(サンプル価格:1000円/個)を開始し、2011年12月には量産を開始する予定です。

省エネ機運の高まりにより再生可能エネルギーの代表として拡大を続ける太陽光発電市場。そのパワーコンディショナーにおいては、電力変換効率の改善による省電力化が進められ、より低損失を実現するパワーMOSFETへの要求が高まっています。ロームでもこれまで多層エピタキシャル成長方式を用い、縦型のpn接合を複数並べるスーパージャンクション構造のパワーMOSFETを提供し高効率化に貢献してきました。しかし、この方式は製造工程が複雑であるため、微細化や生産性の向上が困難という課題がありました。

今回、ロームでは縦型p層を一気に形成するSi深堀エッチング技術を採用し、微細化及び不純物濃度の最適化を進めることで、従来製品に比べオン抵抗を約47%低減することに成功しました。低オン抵抗が反映されやすいコンバータ部分に最適であるほか、ローム製ファストリカバリダイオードやSiCショットキーバリアダイオードなどと組み合わせればインバータへも適用可能です。電力変換時の損失を大幅に低減できるため、太陽光発電の効率向上に大きく貢献します。また、様々な回路方式に対応できる様、本技術を用いて更に高耐圧のラインアップを充実させるとともに「PrestoMOSTM」シリーズへの展開を図っていきます。

ロームでは、今後も独自の先端プロセス加工技術を活かし、お客さまのニーズを先取りするトランジスタ製品の開発を推し進めてまいります。 なお本製品は、10月4日~8日に千葉・幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN2011」のロームブースで展示する予定です。ぜひご来場ください。
 

■高耐圧パワーMOSFET「R5050DNZ0C9」の主な特長

  1. 業界トップクラスの低オン抵抗
  2. 高放熱が可能なTO247PLUSパッケージに搭載

 

Si深堀エッチング技術を用いたスーパージャンクション構造

縦型p層を一気に形成するSi深堀エッチング技術を採用。
工程の簡略化ができるほか、微細化にも適しています。

  Si深堀エッチング技術を用いたスーパージャンクション構造

 

 

オン抵抗を47%削減

※従来品を1とした場合

  オン抵抗を47%削減

 

 

用語説明

  1. オン抵抗
    パワー素子の動作時の抵抗値。パワーMOSFETの性能を左右する最も重要なパラメータで、値が小さいほうが 高性能である。
  2. スーパージャンクション MOSFET
    3次元的な空乏層の広がりを利用して従来よりも低損失化を実現したパワーMOSFET。
  3. SiC(シリコンカーバイド:炭化珪素)
    バンドギャップがシリコンの約3倍で、絶縁破壊電界が約10倍、熱伝導率が約3倍という優れた物性値を持つ化合物半導体であり、これらの特性がパワーデバイス応用と高温動作に適している。 ロームは、2010年4月にショットキーバリアダイオードを量産化、さらに2010年12月にMOSFETを量産化。
  4. 「PrestoMOS™」シリーズ
    低オン抵抗、低Qgに加えて内部ダイオードの高速trr化を実現した高耐圧MOSFETシリーズ。 (Prestoとは"きわめて速く"を表すイタリア語を用いた音楽用語。)

 

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