第8回国際カーエレクトロニクス技術展

ロームは第8回国際カーエレクトロニクス技術展に出展しました。
国際カーエレクトロニクス技術展は、カーエレクトロニクスに特化したアジア最大級の専門技術展です。 カーエレクトロニクス技術に関するあらゆる部品・材料、ソフトウェア、製造装置、テスティング技術が一堂に出展しました。
HMI領域での優れた応答性と信頼性を実現させる車載通信規格、CXPIトランシーバICやスマートモビリティ実現のための省エネデバイス、 回生エネルギーの有効利用に貢献するEDLCセルバランスICなどを中心に出展。また、ブース内ではエンジニアによるプレゼンテーションも行われました。
連日多くの来場者が訪れたロームブースの模様をご覧ください。

2016/1/13に行われた国際カーエレクトロニクス技術展でロームエンジニアにインタビュー。
製品の特長について聞きました。

  • 新車載通信方式に準拠、CXPIトランシーバIC
  • バッテリー上がり防止に貢献、低暗電流LDOレギュレータ

エンジニアプレゼンテーション

SiCパワーデバイスHEV/EV向けデバイス

採用が進むSiCデバイスの最新動向

写真 - SiCデバイス

SiCパワー半導体には大きな期待が寄せられています。Si半導体に比べ大幅なオン抵抗の低減と高温動作が可能になり、Siを超える小型化や省エネ化が可能になります。現在ロームでは、SiC-SBD(ショットキーバリアダイオード)、SiC-MOSFET、フルSiCモジュールを量産しています。SiC-SBDとSiC-MOSFETは車載グレードをラインアップしており、特にSiC-SBDは全世界でEV/HEVの車載充電器に採用されています。フルSiCモジュールは、IGBTモジュールに対して大幅に損失を低減でき、スイッチング損失が少ないことから高周波動作が可能です。
ロームのSiCデバイスはすでに第3世代に入り、世界で初めてトレンチ構造のSiC-MOSFETを量産しています。ローム独自のダブルトレンチ構造により、トレンチ構造SiC-MOSFETの課題をクリアし、ローム第2世代品に対し、オン抵抗を50%削減しました。また、この第3世代品は、フルSiCモジュールにも展開されており、従来品に比べスイッチング損失を42%削減し、IGBTモジュールに対しては77%の削減を実現しています。

担当者の一押しポイント

写真 - 担当者

ロームはSiCパワー半導体のリーディングカンパニーです。研究開発を経て2010年には、国内初のSiC-SBDの量産および世界初となるSiC-MOSFETの量産を開始し、2012年には、これも世界初となるフルSiCモジュールの量産を始めています。SiCはすでに実用の域に入っています。顕著な例として、ロームのSiC-SBDは、厳しい条件下で高品質高信頼性が求められる車載機器に採用されています。第3世代品の展開を始め、さらなる大電流・高耐圧品の開発を進め、電気エネルギーの有効利用に貢献したいと考えています。

降圧LEDドライバ/マトリックスSWコントローラ次世代LEDドライバ

ターンランプの新しい世代へ
低消費電力・高効率・小型・デザイン性UPに貢献
専用LSIでシーケンシャルターンシステムを容易に実現!!

写真 - 降圧LEDドライバ

自動車では、ヘッドランプを始めとしてランプ光源のLED化が進んでいます。その中でも、先ごろ日本でも搭載可能になった「流れるウインカー」と呼ばれる、方向指示器(ターンランプ)の連鎖式点灯(シーケンシャル点灯)に注目が集まっています。ロームは、LEDを個別点灯させるマトリクススイッチコントローラと、LED電流を供給するLEDドライバによるシーケンシャルターンシステムを提案しています。
8chマトリクススイッチコントローラは、シーケンシャル点灯に必要な技術を1つのLSIに集約したもので、高耐圧MOSFET、LED制御機能、異常検出および保護機能を搭載しています。点灯パターンを自由に制御できるMCU制御タイプと、点灯パターンを内蔵したスタンドアローンタイプを用意しています。
LEDドライバは、1ch、1Aの定電流ドライブでMOSFETを内蔵しています。シーケンシャル点灯に伴うドライブ電流の変動に対応するために高速な負荷応答を備え、マトリクススイッチ制御に最適化されたドライバLSIです。

担当者の一押しポイント

写真 - 担当者

2014年10月の法改正により、日本でも海外のように「流れるウインカー」の採用が一気に加速すると思います。これはデザイン面だけではなく、視認性の向上など安全面にもメリットがあります。既存のソリューションは、ほとんどがMCU制御です。ロームも同様のソリューションを用意していますが、スタンドアローンタイプの方は、設計はもちろんシステムも非常にシンプルで、コスト面でも優位なので幅広い車種への展開を見込んでいます。このスタンドアローンタイプについては、現在、特許申請中です。

高耐サージチップ抵抗器高信頼性汎用デバイス

1608サイズ/0.3W 耐サージチップ抵抗器
SDR03シリーズ ~ESD試験デモンストレーション~

写真 - Lazurite シリーズ

自動車では機能の増加に伴い各ECUの小型化が必須となり、抵抗器に対してもより小型で高い信頼性が求められています。抵抗器の小型化に関しては、定格電力とサージ耐性が低下することが課題になります。ロームでは、素子設計を見直すことで定格電力とサージ耐性を大幅に向上させた、耐サージ抵抗を開発しています。1608サイズでの比較では、汎用のMCRシリーズの定格電力は0.1Wですが、耐サージ品ESRシリーズは0.25Wを達成しました。さらに、第2世代となるSDRシリーズは0.3Wにまで向上しています。サージ耐性については、耐サージ品ESRシリーズの2012サイズと同等の性能を実現しました。

担当者の一押しポイント

写真 - 担当者

抵抗器は比較的小さな部品ですが、自動車での小型化要求は非常に厳しくなっています。抵抗器は小型にすると、定格電力とサージ耐性が低下することから開発されたのが、耐サージ抵抗ESRシリーズとSDRシリーズです。第2世代のSDRシリーズは、1608サイズで0.3Wという、汎用品に比べて3倍の定格電力を実現しています。また、精度面でも±0.5%を達成し、これは業界初になります。サージ耐性については、JASO試験モデル:15kV、10回(C=330pF、R=2kΩ)のデモストレーションで実証したように、サージ印加後の抵抗値の変化も非常に小さく、既存の耐サージ品の2012サイズに近いものとなっています。SDRシリーズの1608サイズで置き換えると、面積は47%削減でき、基板の小型化に貢献できます。

車載向け多入力監視LSI車内通信

自動車の多機能化ニーズに応える
車載向け多入力監視LSI

写真 - 車載向け多入力監視LSI

自動車には様々なECUが搭載されていますが、近年の電装品の増加によりECUの搭載数は増えています。ロームの多入力監視LSIは、スイッチやセンサからの信号の監視および判定を行い、状態をECUのMCUに伝送するLSIです。例えばヘッドライトスイッチのオン/オフ信号を、ワイヤーハーネスを介して受け取り、内蔵の判定用定電流源を用いてスイッチの状態を判定し、シリアルデータに変換してMCUに送信します。
スイッチからの信号はクリーンとは言えず、ECUの入力にはノイズ対策や保護のためにコンデンサ、抵抗、ダイオードといった複数の部品がラインごとに必要になります。ロームの多入力監視LSIは保護回路を内蔵することで、ノイズ対策部品を大幅に削減することができる、ECUの入力プラットフォームです。また、入力をシリアルデータとしてMCUに送るので、必要になるポート数が少なくて済み、規模の小さいMCUで対応することできます。増加するECUの小型化とコスト削減、そして信頼性の向上が可能です。

担当者の一押しポイント

写真 - 担当者

この多入力監視LSIを使うと、ECUの入力保護はコンデンサ1個で済むので、省スペースでありコスト面でも大きく貢献できます。入力は22本備えています。また、高いノイズ耐性を持つだけではなく、状態判定用電流パルスのスルーレート制限や、検出を同時に行わない制御により自身の放射ノイズを低減しています。省電力化に対しても、エンジンオン時の監視を間欠動作にすることで、動作時の消費電流を1/20に削減しています。是非、ECUの共通入力プラットフォームとして検討していただきたいと思います。

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