ロームが温度特性に優れたプリンタ用
赤外ツインビームレーザダイオード「RLD2BPNK3」を開発
発表日:2009.04.02
半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)は、レーザプリンタ向けに、温度特性に優れた狭発光点間隔(28µm)のツインビーム赤外レーザダイオード「RLD2BPNK3」を開発しました。
この製品は2009年2月から既にサンプル出荷を開始(サンプル価格:2,000円)しており、
2010年1月には月産50万個の規模で量産を開始する予定です。生産はROHM SEMICONDUCTOR (CHINA) CO., LTD.(中国・天津)で行う予定です。
より高速印刷が求められるレーザプリンタ市場において、レーザプリンタのドラム部分への露光用のレーザダイオードにおいては複数のレーザ光を出射し、印字速度が2倍、4倍を可能にする2(ツイン)ビーム、4(クワッド)ビーム化が進んでいます。またレーザ発光点の間隔では、
より高精細な印字対応のため30µm以下のものが求められています。
しかしながらレーザ発光点を狭くした場合、隣接する素子からの通電による熱の影響を受けやすく、安定したデバイス特性を実現することが困難でした。
このような環境のもと、ロームは隣接する素子の発熱の影響を受けにくいレーザダイオード発光点間隔(28µm)の
ツインビーム赤外レーザダイオード「RLD2BPNK3」を開発しました。
この「RLD2BPNK3」は、温度特性に優れたデバイスとするため、ローム独自構造を採用することにより、
高温動作時の活性層からのキャリアオーバーフローを大幅に抑制することに成功しました。これにより、Tc(ケース温度)25℃から60℃に変化させた場合の6mW時の動作電流の変化量は、他社従来品では33%上昇するのに対し、「RLD2BPNK3」では6%の上昇に抑えることができました。
また、温度特性に優れているため、高温動作時のドループ特性及びサーマルクロストークに関しても従来を上回る特性を実現しました。
これにより、高温環境下でも、安定した動作が可能となり、レーザプリンタに要求される、高速化および高精細化に貢献できます。
ロームでは今後もレーザプリンタ向けのツインビーム、クワッドビームのレーザダイオードをはじめ、
光ディスク用やセンサ用などのレーザダイオード製品のラインアップの充実を図ってまいります。
■主な仕様
| 品名 |
波長
λp
(nm) |
絶対最大定格(TC=25℃) |
電気的・光学的特性(TC=25℃) |
条件
Po
(mW) |
Po
(mW) |
VR
(V) |
Topr
Max (℃) |
ITH
(mA) |
Iop
(mA) |
Vop
(V) |
Im
(mA) |
θ⊥
(deg) |
θ〃
(deg) |
| RLD2BPNK3 |
792 |
10 |
2 |
-10〜+60 |
10 |
30 |
2.3 |
3.5 |
24 |
9 |
6 |
■温度特性
■用語説明
- ドループ特性
熱的な要因で、短い駆動時間と長い駆動時間ではレーザ光出力が変動します。この差をドループ量といいます。
プリンタとして使用する場合、記録時の濃度変化に影響するため、特に注目されるパラメータです。