安全・迅速・簡単 微量血液検査システム「バナリスト®エース」新発売
― 世界初、液体試薬使用のμTAS測定チップを使用 ―
発表日:2008.09.30
ローム株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:佐藤 研一郎、以下「ローム」)とウシオ電機株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:菅田 史朗、以下「ウシオ」)と株式会社三和化学研究所(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:山本 一雄、スズケングループ、以下「三和化学」)の3社は、このたび世界初、液体試薬使用のμTAS(マイクロタス)*1測定チップを使った微量血液検査システム「バナリスト®エース」の共同開発を完了し、平成20年10月30日から全国発売することを決定いたしましたので、お知らせいたします。
■微量血液検査システム「バナリスト®エース」の概要
「バナリスト®エース」は、小型の分析装置と、測定チップから構成されており、微量な全血*2で、短時間に、高精度な測定ができる微量血液検査システムです。測定チップを交換することで、炎症マーカーであるCRP(通常濃度用と低濃度用)の2種類と糖尿病の血糖管理マーカーであるヘモグロビンA1cを測定することができます。半導体メーカーのローム、光源・光学装置メーカーのウシオ、医薬品メーカーの三和化学の3社がそれぞれの技術・ノウハウを結集し、6年の開発期間を経て、完成いたしました。

平成20年10月30日から、分析装置とCRP(通常濃度用)測定チップの「バナリストエースCRP」の販売を開始いたします。また、CRP(低濃度用)測定チップの「バナリストエースhsCRP」は平成20年12月、糖尿病の血糖管理マーカーであるヘモグロビンA1c測定チップの「バナリストエースHb A1c 」は、平成21年春頃に発売予定です。
初年度(平成20年10月〜平成21年3月)の販売目標は分析装置が80台、測定チップ2種(「バナリストエースCRP」、「バナリストエースhsCRP」)は合計で4万個です。
■微量血液検査システム「バナリスト®エース」の用途・特長
| (1)用途 |
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| 測定項目 |
臨床意義 |
主な診療科 |
| CRP(通常濃度用) |
炎症マーカー(感染症、リウマチ、肺炎などの炎症程度をみる) |
小児科・内科 |
| CRP(低濃度用) |
炎症マーカー(動脈硬化、大腸がんなどの微小炎症程度をみる) |
内科 |
| ヘモグロビンA1c |
糖尿病の血糖管理マーカー |
内科 |
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| (2)特長 |
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- 微量全血で検査が可能 ― 患者さんの負担を大幅に軽減
従来の大型分析装置では、検査前に全血から血漿や血球を分離する必要があるため、採血時には成人で1mL、新生児では0.5mLの静脈血が必要であり、特に新生児については、体重に比べて採血の量が多いために、必要な頻度で検査を行うことができませんでした。「バナリストエースCRP」では、4μL(1μLは1000分の1mLで、従来装置比では成人で250分の1・新生児で125分の1)の微量全血を採取することで検査が可能となったことにより、指先や耳朶からの採血ができ、患者さんの負担を大幅に軽減します。
- 非接触型による完全感染防止
感染性物質を含む検体等が測定チップの外へ漏出することなく、測定後は、検体に触れることなく測定チップをそのまま廃棄できます。
- 簡単な操作
「バナリスト®エース」は、検体を注入した測定チップを、分析装置に装着し、スタートボタンを押すだけで測定ができ、臨床検査技師が不在のクリニックでも使用できます。
- 短時間測定によるスピーディな検査結果のフィードバック
外部の検査機関等で測定する場合と異なり、高精度な検査結果がその場で判明するため、検査直後に診断・生活指導・投薬治療が可能となり、メタボ検診*3、糖尿病検査、炎症性疾患などの分野にも利用できます。
- 大型分析装置との良好な相関性
従来のPOCT*4装置と違い、遠心による血球分離機能を有しており、かつ、大型分析装置と同じ液体試薬を使用するため、小型でありながら大型分析装置と検査結果において、良好な相関性を示します。
- 検査項目の大きな拡張性
現在は3種(2種のCRPとヘモグロビンA1c )の測定を可能としますが、今後開発される測定チップを使用することで、最大10項目の測定が可能になります。
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■「バナリスト®エース」開発に応用された各社の技術・ノウハウ
| (1)ロームの最先端微細加工技術 |
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測定チップの開発には、半導体・LSI開発で培ったロームの微細加工技術が応用されています。最小幅100μmという微小流体回路の設計技術・加工技術の開発によって、血球分離、計量、検査薬混合、廃液等の血液検査の全工程を数cm角のチップ内で実現しました。これによって、従来よりも大幅に少ない血液量で検査が可能になりました。 |
| (2)ウシオグループの光源および光学・精密アライメント技術 |
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測定用光源にはウシオグループのLED専門メーカーエピテックスが新規に開発した特殊なLEDを採用。さらに、ウシオの光学技術によって、0.6mmの光路に高強度で安定性の高い光線を照射することが可能になりました。また、光学装置の精密アライメント技術を使って、3000回転/分の遠心分離を行った後でも数十μmの範囲で位置合わせが可能な装置を開発しました。 |
| (3)三和化学の診断薬・POCT分野でのノウハウ |
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三和化学は、全血検体でCRPを迅速に検出できる定性試薬を国内で唯一販売しており、CRP測定の臨床意義を熟知していることから、医療ニーズ(安全、迅速、簡単)に合った製品化ノウハウを活用し、本検査システムの開発、製品化に至りました。さらに、自己血糖測定システムの販売では国内トップ・シェアを占め、血糖管理マーカーであるヘモグロビンA1c を微量血液で迅速、かつ高精度に測定できるノウハウを提供しています。 |
■製品データ
| (1)分析装置の仕様など |
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| 測定波長 |
635nm 光フィードバック機能付きLED |
| データメモリ |
最新100検体の測定結果を保存 |
| 外寸・重量 |
約340(W)x290(D)x270(H)mm、約9.5kg(本体のみ) |
| 希望小売価格 |
156万円(税込み) |
| 製造販売元 |
ウシオ |
| 販売元 |
三和化学 |
| 届出番号 |
28B2X10008000001 |
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| (2)測定チップの仕様など |
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| 製品名称 |
バナリストエース CRP(通常濃度用) |
バナリストエース hsCRP(低濃度用) |
バナリストエース Hb A1c |
| 測定時間 |
7分30秒 |
7分30秒 |
9分30秒 |
| 検体の種類 |
全血・血漿・血清 |
全血・血漿・血清 |
全血 |
| 検体量 |
4μL |
8μL |
5μL |
| 測定方法 |
ラテックス免疫比濁法 |
| 同時再現性 |
CV5%(濃度1.0mf/dl) |
CV3%(濃度0.1mg/dl) |
CV0.8%(濃度4.8%) |
| 分解能 |
- |
- |
±0.08%(濃度4.8%) |
| 測定範囲 |
0.1mg/dL〜20mg/dL |
0.01mg/dL〜4.0mg/dL |
3.0%〜13.0% |
| 包装単位 |
50テスト用 |
10テスト用 |
10テスト用 |
| 希望小売価格 |
8,400円(税込み) |
3,780円(税込み) |
5,250円(税込み) |
| 製造販売元 |
三和化学 |
| 製造元 |
ローム |
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■本件に関する問い合わせと画像データのご請求は、下記までお願いいたします。
| ○測定チップに関するお問合せは、 |
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ローム株式会社 広報IR室 野里 pr@rohm.co.jp |
TEL(075)311-2121 |
| ○分析装置に関するお問合せは、 |
| |
ウシオ電機株式会社 広報IR室 小林 c.kobayashi@ushio.co.jp |
TEL(03)3242-1815 |
| ○販売に関するお問合せは、 |
| |
株式会社三和化学研究所 総務部広報室 |
TEL(03)3232-2601 |
■参考資料
| (1)開発までの役割と経緯 |
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平成15年 |
ロームが、独立行政法人物質材料研究機構 堀池浩先生と医療の高度化を目指すバイオチップに関する共同研究成果を発表 |
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平成15年 |
ロームと三和化学は無痛性採血方法を含めた臨床検査等に用いる測定チップの実用化研究を開始 |
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平成16年 |
ローム、ウシオ、三和化学は、μTAS技術による微量血液検査システム(測定チップ、分析装置)の製品化に向けて共同研究を開始 |
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平成16年 |
ローム、ウシオ、三和化学は、測定チップによるCRP測定システムの事業化を目指した共同研究契約を締結 |
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平成20年 |
ローム、ウシオ、三和化学はμTAS技術を使用した微量血液検査システムの事業化に成功 |
| (2)用語について |
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*1 |
Micro Total Analysis Systemの略で、数oから数cm角のチップ上に、さまざまな流体デバイスを集積することによって、一連の化学操作を短時間に効率的に行うシステム。 |
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*2 |
採血したそのままの血液。血液は、赤血球、白血球、血小板からなる血球と、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、老廃物などを含む血漿成分からなる。 |
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*3 |
40歳以上の医療保険加入者を対象に2008年4月から始まった「特定健康診断・保険指導」のこと。
肥満・高血糖・高脂血症・高血圧症のうち、肥満を必須条件とし、他の3つの項目のうち2つ以上の
危険因子を持つ状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)といい、メタボ検診ではこれらメ
タボリックシンドローム該当者や予備軍を発見し、生活習慣病の発症や重症化を防ぐことを目的とし
ている。 |
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*4 |
Point of Care Testingの略。開業医や病院の待合室、ベッドサイド、自宅での「その場で行う検査」
のこと。検査結果を即座に判断し、適切な処置を行うなど、医療の質の向上に役立つとされている。 |
| (3)今後の予定 |
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下記展示会、学会に出展いたします。 |
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10月9日〜11日
第40回日本臨床検査自動化学会(横浜・パシフィコ横浜) *製品プレゼンテーション、製品展示 |
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10月31日〜11月1日
第53回日本未熟児新生児学会学術集会(札幌・札幌コンベンションセンタ−) *製品展示 |
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11月15日〜16日
第40回日本小児感染症学会総会・学術集会(名古屋・名古屋市中小企業振興会館) *製品展示
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| (4)会社概要 |
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ローム http://www.rohm.co.jp
ローム株式会社(代表取締役社長 佐藤 研一郎)は、昭和33年(1958年)設立。民生機器市場、携帯電話及び通信機器、自動車関連機器をはじめとする幅広い市場分野でシステムソリューションを展開しており、グローバルに展開している開発・営業ネットワークを通じて品質と信頼性に優れたLSIやディスクリート半導体製品を顧客に供給しています。本社所在地は京都府京都市、平成20年3月期の連結売上高3,734億円、社員数20,539人。 |
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ウシオ電機 http://www.ushio.co.jp
ウシオ電機株式会社(代表取締役社長 菅田 史朗)は昭和39年(1964年)設立。各種照明、OA用ハロゲンランプなどのほか、半導体・液晶製造工程で使用される露光用UVランプ、データプロジェクタ用高輝度放電ランプ、映写機用クセノンランプなどを取り扱っています。また、自社製ランプを組み込んだ各種光学装置や映写機なども製造販売し、数多くの製品が高いマーケットシェアを獲得しています。本社所在地は東京都千代田区。平成20年3月期の連結売上高1,481億円、社員数4,681人。 |
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三和化学研究所 http://www.skk-net.com/
株式会社三和化学研究所(代表取締役社長 山本 一雄)は、昭和28年(1953年)設立。医薬品卸スズケンの子会社。「糖尿病治療のベストパートナー企業」として、糖尿病および糖尿病合併症分野へ経営資源を集中させ、医薬品、診断薬、医療食、保健食製品の研究開発と製造販売をおこなっています。本社所在地は愛知県名古屋市。平成20年3月期売上高544億円、社員数1,292人。 |