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暗所でも鮮明な画像認識が可能!
ロームが産業技術総合研究所と共同で高感度・広帯域イメージセンサを開発!

発表日:2008.04.17

ローム株式会社(京都市)と独立行政法人 産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター(茨城県つくば市)はこのほど、従来のCCDやCMOSを用いたイメージセンサと比べて広帯域かつ高感度なCIGS(CuInGaSe2)系イメージセンサの開発に成功し、これまで撮影できなかった0.001ルクス(星明かり程度の明るさ)相当の暗所での画像認識に成功しました。

今後市場がさらに拡大すると見られる車載分野やセキュリティ分野(暗視カメラ)において、現在一般的に使われているシリコン系のCCDやCMOSセンサでは、0.1ルクス以下の明るさでは画像認識が難しかったため、ある程度の明るさを確保するか、高価な赤外線カメラに頼るほかありませんでした。
ロームと産業技術総合研究所では、次世代太陽電池の材料として注目されているCIGS(CuInGaSe2)の光の吸収係数がシリコンの約100倍であることに着目し、これを光電変換素子として用いることにより高感度、広帯域のイメージセンサの開発を進めてきました。
デバイスの開発については既に銅・インジウム・ガリウム・セレンの薄膜の積層に成功して画像の認識が可能であることは確認できていましたが、今回材料組成の比率の最適化やプロセス技術の改善により、光子を変換した電荷をデバイス内部で増幅することに成功し、高感度イメージセンサの試作を実現しました。これによりCCDやCMOSなどシリコン系のイメージセンサに比べ約100倍の大幅な高感度化が可能となりました。このイメージセンサは近赤外領域でも画像認識が可能なだけでなく、0.001ルクス(星明かり程度の明るさ)相当の暗所でも高い感度を持つことが可能なため、明るいところから暗所まで認識できる車載カメラ、各種防犯カメラ、虹彩認証、静脈認証などのバイオメトリクス分野への応用が期待できます。

ロームでは今後、@微細化による高精細化Aプロセス技術の安定化による画素バラつきの低減などにより、商品化に向けた開発をさらに進めてまいります。


■用語説明

  • 光電変換素子
    光を電気信号に変換する素子。受光素子。
  • 可視光領域
    人間の目で見える範囲の光。波長域が400nm〜800nmの光。
  • 近赤外光領域
    波長が可視光より長く、赤外光よりも短い範囲の光。波長域が800nm〜2500nmの光。

■暗所での撮影写真

  Si CMOSセンサでの撮影画像 CIGSイメージセンサでの撮影画像
0.1ルクス相当
0.05ルクス相当
0.001ルクス相当

■光電変換素子内での電気信号の増幅 ■シリコン系との分光感度比較
光電変換素子内での電気信号の増幅 シリコン系との分光感度比較
■CIGSイメージセンサの断面 ■CIGSイメージセンサの外観写真
CIGSイメージセンサの断面 CIGSイメージセンサの外観写真